「SEZN」は、クライストチャーチではとっても評判の良いレストランです。
老舗というわけではないし、場所もヘンピなところにあるし、超ゴージャスってわけでもないのに、とにかく評判が良い。
一度行きたいとずーーーーーと思ってました。
そして、夜しか営業していないので(しかも日月休み)永遠に行くことはできないとあきらめていたのです。

ところが、母の日は、日曜で営業していないにもかかわらず、
特別に「母の日ランチ」の営業をするというのを偶然見つけました。

これはなんとしても行かねば!!!!

早速メールにてBooking
翌日の返信メールを確認すると
「Motherの名前はなんですか?」ときていたのです。

「え?母の日だからって、母を連れて行かなくちゃいけないってことないよね。。。。」
と不安に思い、小学生の母であるキンジさんご夫婦を誘って、
4人で行くことにしました。

と、当日。4人でSEZNに車で行ったのですが、
「ほんとにこんなとこにあるの?」と疑いたくなるようなエリアに入っていきます。
住所だとこのへんなんだけど。。。。。
「もしかしてこれ?え?まさか?」

外観は、私たちの予想をはるかに超えた地味っぷりでした。

中にはいってからわかったのですが、3軒ぶちぬきになっているレストランで、
外から見たときは、小さなカフェが3軒並んでいるように見えました。
というのも、3軒それぞれに入口がついていたので、
中が1つにつながっていることも、SEZNのメインエントランスも
ぱっと見ただけでは全然分からなかったのです。

おそるおそる中にはいっていくと、陽気なスタッフが「グッドイブニング!」と声をかけてきました。
いつも夜しか営業していないので、つい間違えてしまったようです。
ははは。
でも、雰囲気は明るくていいかんじ。
お庭もあって、レストランというよりも、とてもアットホームな感じがしました。

席に案内されると、テーブルは小さなブーケと薔薇の花びらでデコレーションされていました。
NZでこんなおしゃれなの初めて。ちょっと感激。
そして、テーブルには1人1枚メニューがおいてあり、
そこに「Happy Mother’s Day Yoko & Akiko」とプリントされていました。
このために「お母さんの名前」を聞いていたのですね。
私はお母さんじゃないですが、ま、いいか。

店内は昼間だというのに蝋燭の灯りのみ。
外が明るいので店内が古いことがちっとも目にはいりませんでした。
キレイで新しいお店でなくても、演出でこれだけ良い雰囲気を作れるなんて
勉強になります。

ここのお店は、1人$65で、前菜・メイン・デザートのコース料理を用意しているですが、
ランチでもまったく同じ$65メニューでした。
ランチメニューを期待してきた人にとっては値段も内容もヘビーだったと思いますが、
私たちにとっては、ランチタイムでもディナーと同じクオリティのものが食べれるのなら、
むしろそのほうが大歓迎でした。

レストランのオーナーの方が、私たちが巽のオーナーだとご存知で、
テーブルまでご挨拶に来てくださったので、
あまりパシャパシャと料理の写真をとるのはやりにくく、
かなり控えめな写真撮影となりました。
なので、今回の写真はみなちょっと「隠し撮り」気味なアングルです。

アミューズ。マッシュルームのクレープ仕立て

メイン1。
メイン2。
メイン3。

メインディッシュのつけあわせ、すべてにポテトがついているんだけど
(NZ人はポテトがダイスキ)
そのポテトがすべて違う調理法だったのに感激。
うちの近くにある有名店「C」は、なにを注文しても、
メインディッシュそのものがかわるだけで、つけあわせは全品同じ。
これだけでレストランの手抜きを感じて、わたしは2度と行きません。
つけあわせという「おまけ」のようなものが凝っていたり美味しかったりしたときが、
もっともそのレストランのレベルの高さを感じるときです。

そして、ついにデザートですが、
実はデザートメニューを見ても、平凡な感じであまりそそられるものはなかったのです。
でも、レストランレビューをみると、デザートの評価がとっても高かったので、
「これ絶対食べたい!」というのが特になかったにも関わらず挑戦いたしました。

デザート1
デザート2

もうおなかいっぱいだったし、NZのデザート甘いし、
とりあえず注文したけど完食は不可能だと思っていました。
ところが、SEZNのデザートは、NZのデザートとは思えないほど軽くて甘さ控えめだったのです。
そしてなによりも驚いたのは、すべてのデザートにはアイスクリームではなくて、シャーベットがついていたことです。
これは食後はさっぱりしたものを食べたい日本人には嬉しい限りです。
クリームブリュレには青リンゴのシャーベット
チョコレートムースには洋ナシのシャーベット
レモンメレンゲタルトには、ジントニックのシャーベット
どれもおいしい!
アイスクリームダイスキのNZ人相手に、すべてのデザートにシャーベットをつけるのは
結構チャレンジだと思うのですが、
レビューの好評価を見る限り、NZ人にもシャーベットが理解されているということです。
これまた嬉しくなりました。
うちの店も「アイス」じゃなくて、「ゆずシャーベット」とか出したいんですが、
メニューに載ってないにもかかわらず「アイス」を注文してくるNZ人相手に、
シャーベットでどこまで勝負できるか不安があったのです。
これでまた新しいメニューにシャーベットを加えることに自信が持てました。

いやあ、とにかく。
久しぶりに本当に「いいもの」を食べた気がしました。
この前行ったウェリントンのローガンブラウンよりも、
私たちの中では高評価です。
(ローガンブラウンも、オニオンスフレは最高でしたよ。でもデザートが残念でした)
いつもなにかしら難癖をつけてくるうちの旦那様も、
最後までなにも言わずに完食していました。
これは文句のつけどころがなかったという証拠です。

しかも、これで$65って安すぎます。
$65のコースメニューのレストランは他にもあるけど、ここまでレベルは高くないし、
反対にこれだけのレベルのものを求めれば高級レストランだったら$65では無理でしょう。
そういう意味で、本当にSEZNの評判の良さを納得することができました。

クライストチャーチにこんなレストランがあったことも嬉しいし、
これをKIWIのみなさんがきちんと評価していることも嬉しい。
いいものをきちんと分かる人がたくさんいるのは、
レストランオーナーとして嬉しいものです。
この日は、巽の常連さんであるご夫婦ともばったり会いました。
このようなお店に食事に来ているお客様が巽にも常連としてきてくれていることが
また嬉しかったです。

実は、前々から気になっていたこのレストランですが、
NZで最大のレストランレビューサイトDine Outで、書き込みがなんと113件。
しかもその評価も総合9.1ポイント。
どんなレストランでも、100人中100人が気に入るのは難しく
良い評価の中に、悪い評価も混じってしまうことは仕方のないことですが、
このSEZNは、間違いなく好評価。
10点満点をつけている人も少なくありません。

そんな中、日本人向けのNZのガイドブックに必ず載っている有名レストラン2件を見てみたところ、
書き込み数もたったの9件と14件で、評価もそれほど良くありませんでした。

評価数が少ない=地元の人があまり行かない店ということですが、
なおかつ評価自体もあまりよくないということは、
観光客向けのレストランと思われてしまっても仕方ありません。
観光客の皆さんがガイドブックに載っている店に行くのは当然のことですが、
「NZのレストランはたいしたことなかった」と言う前に、
ぜひ、この「SEZN」を訪れてみて欲しいと思います。

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