ウェリントンのレストラン ”Hippopotamus”⑫


さて、正月旅行最終日はウェリントン。
とはいえ、ただ単に、ネルソン→オークランドのチケットが取れなかったので、
わざわざフェリーにのってウェリントンまで渡っただけ。
しかも、フェリーの出発が遅れてしまったので、フェリー乗り場からレストランまで歩いて行ったら、
ちょうどレストランを予約した時間になってしまいました。
つまり、ウェリントンの町ブラはできなかったのです。

ウェリントンは、さすが「風の街」というだけあって、超強風。
海沿いを強風に吹かれながらレストランまで歩きました。

「Hippopotamus」は、テパパ博物館の近くにある「Museum Hotel」の中にあるレストラン。
前回テパパに行ったとき、おもしろいホテルがあるなぁ、とは思っていたのです。
まさか、Hippopotamusが、このホテルの中だとは知りませんでした。

Hippopotamusは、以前から、いくつかのレストランアワードを取っていて気になっていたのです。
ウェリントンといえば、ファインダイニングが多いので、前回はローガンブラウンへ行きました。
他にも、行きたいレストランはいろいろあります。
やっぱり、一応首都ですからね。

さて、たどり着いたミュージアムホテル。
入り口はこんなですよ。

いきなり金色のカバがお出迎え。
ホテルというより、美術館のような外観です。
中に入ると、それこそ、本当に美術館のようでしたよ。

どこもかしこも、アートに囲まれていました。
こういうテーマパークならぬ、テーマホテル?ってNZにもあるんですね。
絵画や彫刻その他もろもろ、たくさんありました。

まず、荷物をホテルのコンシェルジュに預けて、レストランへ行く前にトイレへいったのですが、
これまたびっくり。こんなんですよ。

お姫様になった気分でした。

さて、ここまで来て、少し気づいてきてしまったのですが、
もしかして、Hippopotamusって、超高級?
「カバ」なんていう名前からして、割とカジュアルな店だと思ってきたんですけど。

そんな心配をしながら、レストランへ向かいました。

テーブルからは、港を一望できます。
そして、すべてのお客様が正装されています。
例えば、オークランドだと、割と良さげなレストランでも、
上がシャツなら、下はジーンズの人が結構多い。
だけど、この店は、ジーンズの人なんていなかったし、
女性もワンピース系の小綺麗な格好をしているお客様ばかりだったのです。

ますます「この店、もしかして超高級?」と思い始めました。

そして、出てきたドリンクメニューですが、まるで辞書のよう。
まずはバブルかカクテルか、と思っていた矢先、ワゴンでソムリエが登場。

「食前に、シャンパンカクテルはいかがですか?」

まあ、そういう系を頼もうと思っていたのでいいんですが、
これ、ちょっと断れない雰囲気。
私はお願いし、ダンナはビールを飲みたいので断ったのですが、
「絶対満足いくカクテルを作るから是非!」と。
結局、二人ともカクテルを1杯ずつ注文することに。
私はカシスベース、ダンナはウィスキーベースでした。

ちなみに、値段は聞かなかったのですが(多分だれも聞いてない)
うちの店でグラス$25で出しているシャンパンを使っていたので、
一体いくらだったのでしょうか?

この人、本当にお酒が大好きみたいで、
隣のテーブルが、コース料理に合わせてワインマッチングを頼んでいたんだけど、
もう、本当にうれしそうにワインの説明を延々としてるんですよ。
こういうお酒を愛しているスタッフがいるって、レストランにとっては宝だと思います。

さて、次に出てきたフードメニューですが、
私たち、大抵、こういうちょっと高級な店ではDegustation を注文するんですよ。
その方が、少しずついろいろなもの食べられるし、
めったに来ない店ならば、多少高くてもいろいろ試したいじゃないですか。

ところが、この店のメニューを見てびっくり。

Degustationが、
5皿 $130
6皿 $150
8皿 $190

え?ワインも込み?かと思いきや、
ワインマッチングをつけると、8皿コースなんて$270だって!
目が飛び出ました。日本の超高級レストランみたいな価格だ!
だって、TATSUMIのDegustationは、6皿で$80ですから、ほぼ倍ですよ。

というわけで、いつもDegustation を注文するのに、この値段の前に屈し、
アラカルトで注文することにしました。
っていうか、勝手にHippopotamusという店の名前から、カジュアルダイニングだと決めつけていて、
メニューとか全然見てなかった!

そして、この店のスペシャリティが、これまた驚きの「Salmon Sashimi」ということで、
これは注文しなくちゃね。

実は今までも、ヨーロピアンの店にある「SASHIMI」なるものを注文したことがあるのですが、
毎度、驚くようなのが出てくるんですよ。
こんな刺身なら、メニューに置かない方がいいんじゃない?って感じのやつ。
なので、もう、ヨーロピアンのレストランのSASHIMIに期待するのはやめようって決めていたのです。

某有名レストランAの刺身

某有名レストランBの刺身

なんか、ワサビが変ですけど。。。

という感じなわけですよ。
でも、あえてスペシャリティを「サーモン刺身」としているのは、きっと自信があるのですね。
これは注文するしかありません!

ってことで、注文して、出てきた「Salmon Sashimi $29」はこちら!

確かに、これならヨーロピアンスタイルの刺身。納得。
サーモンの角切りの上に、ジュレにした醤油のシートを乗せて、
それを薄切りのキュウリで巻いてます。
トッピングは、NZでは超有名な「ごまわかめ」
味付け昆布みたいな、パックから開けて、そのまま提供できる優れもので、
これはNZ全土で大人気です。

そして、これを見て思い出しました。
そういえば、この店の料理の写真のトップを飾っているのはいつもこの料理でした!

ほら!これです!

でも、よく見比べてください。
これ、写真撮影用で、腕のいいシェフが作ったのだと思います。
私たちに提供されたのは、盛り付けが随分雑。下っ端が盛り付けたに違いありません。
まあ、作っておけば盛るだけの料理ですから、これは下っ端の仕事です。
それはうちの店でもそうです。

でも、味は同じだとしても、見た目のクオリティが随分違うなぁ。
うちの店でも、料理の写真を撮るお客さんがとっても多いんです。
それは、「写真に撮りたい料理」であることの証明で、嬉しいことでもあるのですが、
「誰が盛り付けても、いつ写真撮影されても恥ずかしくない料理を出すこと」
って、簡単なようで難しいのです。
忙しい時は特に。

これを見て、私たちも、今まで以上に、細心の注意を払って盛り付けをしなくてはいけないな。
と、切に感じたのでした。

えーと、その前に、アミューズが出ました。
鹿肉のスモーク、レモンジュース(酒?)添え。

そして、私の前菜は、「レバーパフェ $28」 大好きなんですよ。
前菜の値段が$30弱ってのが、すでに大分高いですね。
実は、前日のHopgood’sでもレバーパフェ食べたんです。二日連続ですね。

このあとのメインが、私は「鹿肉のステーキ $48」
って、見て!この値段!メインだけで$48とは、だいぶ高いんですよ。
でも、出てくる量は、こんなもんです。
ま、おいしいんですけどね。

そして、ダンナが頼んだのは、またしてもステーキ。$50
こりゃ高いよね。ネルソンのFord’s で食べたステーキは$36でしたよ。
もちろん、こっちのほうが大きい気はするけど!
焼き加減はばっちり注文通りでしたよ。

最後は、もう超おなか一杯になってしまったのですが、
飛行機の時間までまだ余裕があったので、デザートも注文しました。

これ、目の前にコンロ持ってきて、砂糖炒めて、グランマニエに火をつけて、
目の前で盛り付けてくれるんですよ。
なんか、フランスのめっちゃ伝統的なクレープだそうで。
私には、ちょっと甘すぎました。
生のオレンジがトッピングしてあるのが、フレッシュな味わいで救われました。
私は、日本のクレープのが好き。
あ、ミルクレープ食べたいな。NZではお目にかかったことがない。

さて、飛行機の時間は22:30。
ここから空港まではタクシーで15分くらいなので、21時にホテルを出ました。
タクシーを呼んでもらって、いざ出発!

だったのですが、5分ほど走ったところで、車が止まってしまったのです!
仲間を呼んで、私たちを引き渡す連絡などしていたのですが、
車がなんとか動きそうだという事で、それこそ時速30kmくらいで進んでいきました。
途中、トンネルがあるのですが、トンネルの中で止まってしまったら大変ということで、
わざと迂回路を走り、さらに時間がかかります。

それでも、早めにホテルを出ていたので、21時半には空港に到着。
チェックインを済ませ、さてiPadでも充電しようかと思ったその時、
ダンナが

「レストランのテーブルの下に鞄置いてきた!!!」

ホテルに電話して、あとから郵送してもらってもいいのですが、
もうチェックインも済ませたし、片道15分なので、30分で往復できれば飛行機に間に合います。

ってことで、慌ててタクシー乗り場に行って、ホテルと空港の往復をお願いしました。
その間、タクシーの中でレストランに電話して、テーブルの下の鞄を、
一階のコンシェルジュまでおろしてもらえるようにお願いしました。

そして到着したホテル。
コンシェルジュがいない!!
仕方ないので、上の階のレストランまで。
だけど、だれも鞄のことは知らないって言います。
そして、座ってたテーブルの下を見てみると、まだ鞄が置きっぱなしじゃないですか!
一体私は誰と話していたんでしょうか?

ま、でも、とりあえず、鞄をGETし、無事空港へ戻ることができたのでした。

ウェリントンの空港は、現在公開中の映画「HOBBIT」の飾り付けがされてましたよ。

なんて大がかりな演出なんでしょうね。びっくりです。

飛行機は、1時間遅れての出発。
ただでも22時半ていう、すごい遅い時間の飛行機だっていうのに、
待合室にいる人たちは、みんな疲れ果ててました。
でも、「ナイトライダー」だから、たったの$29だと思えば、
文句も言えませんよね。

というわけで、無事オークランドに帰ってきました!

一日休んで、月曜日から仕事再開!
働けるかどうか心配でしたが、店にいる方がなんか落ち着く。

なんだか、今回は、どっぷり疲れて帰ってきたような感じがする旅行でした。
次は、もっとのんびりした旅行がしたいものです。

おわり。

 

 

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