正しい日本語


私が正しい日本語を使えているかどうかは分かりませんが、
スタッフの日本語が、気になって気になって仕方がない。

うちのお店の場合、日本人のお客様は滅多に来ないので、
普段はそれほど気にならないのですが、
たまに日本人のお客様がいらした時に使っている日本語が気になるのです。

それはつまり、スタッフ同士の会話ならどんなでもいいけど、
「接客」の日本語が気になるという事です。

まず、
「~の方」の連発
「~になります」という語尾

この2つの言葉って、日本でも物議を醸しているとは思いますが、
「正しくないのだから使うべきではない」という意見と、
「正しくはないけど、すでに日常で使われているのだから容認すべき」という意見がありますよね。

確かに、言葉って、その時代や、時の流れによって、
変わっていくものだという事は理解しています。
でも、
「~の方」と「~になります」というのは、
使わなくても会話が成り立つ余計な言葉。
(良い言い方をするとクッション言葉?というのでしょうか)

例えば「本日のスペシャル」を説明するのに、

「本日のスペシャルの方ですが、
前菜の方がブラフオイスターになっておりまして、
生の方と、天麩羅の方になります。」

私には「?????」ですよ。
なんて聞き苦しい。

聞いているお客様がどう感じていらっしゃるのかは分かりませんが、
私は大いに気になります。

「本日のスペシャルは、
前菜がブラフオイスターで、
生と天麩羅のご用意がございます」

と、私なら説明します。

自分の言い方が正しいかどうか分からないし、
もっと良い言い方もあるかもしれませんが、
「~の方」「~になります」の連呼よりずっと良いと思っています。

これがね、きっと口癖なんでしょうね。
何回注意しても直りません。
おそらく「~の方」と「~になります」を使ってはいけないとなったら、
言葉が出なくなってしまうのでしょうね。
丁寧に話そうと思うと出てしまうようです。

もちろん、すべてがいけないわけではなく、
「~の方」を使うべき文章もあれば、
「~になります」を使うべき文章もあります。

例えば、2つのものを比較して、
「Aの方は~、Bの方は~。」というのは間違えていないと思います。
「~の方」と言う限り、もう一方の「~の方」じゃない方も存在しなければいけないと思うのです。

また、「~になります」
なにか、AからBに変化して「~になります」というのは正しいと思うのですが、
なんの状態の変化もないのに「~になる」というのには違和感を感じます。

え?私が古い人間だからそう感じるんじゃないかって??
そうかもしれません。
でも、気になるものは気になる!
せめて、私のお店で働くスタッフには使ってほしくないのです。
口うるさいと思われようと、しつこく注意しています。

また、電話で予約を取った際、お客様のお名前をお伺いしますよね。
スタッフが日本人のお客様の予約の電話を受けているのを聞いていたら、

「大変申し訳ございませんが、お名前をお伺いしてもいいですか?」

と、言ったのです。

なにが申し訳ないの?
悪いこと何もしてないのに、なんで謝るの?

こういう場合は、
「恐れ入りますが~」を使うんではないでしょうか。

このことをスタッフに注意すると、
「すみませんが、名前を教えてください」を敬語にしたら、
「すみません」→「大変申し訳ございません」になったらしい。

う~ん。ここだけ聞くと正しいけど、
「すみません」っていろんな意味があって、
電話で名前をお伺いする「すみません」は、「お詫び」じゃないですよね?

次はちょっと上級かもしれませんが、
日本で、相手の名前をお伺いするとき
「失礼ですが。」って言いますよね。
すべてを言わずして相手の思いを察する言葉の1つですね。

例えば、取引先から電話かかってきて、何か質問されて、それに回答して、
いざ、電話を終わろうとしたその時、
相手が「失礼ですが」と言ったら、それは私の名前を知りたいってこと。
「はい。私○○と申します」と言いますよね。

日本では、自分が話をした相手の名前を確認したい時、
このように「失礼ですが」の一言で伝わります。
私たちがお客様のお名前をお伺いするときには使いませんが、
お客様が予約を受けた人の名前を知りたい時に言われることがよくあります。

これも、先日、若いスタッフA子さんが日本人のお客様の電話を取っていて、
まったく通じていませんでした。

予約を取り終えた後、お客様が、A子さんに
「失礼ですが」とおっしゃったのです。

もちろん、それは、A子さんの名前を知りたい。ってこと。
でも、その意味がA子さんには通じず、
「はい」と答えたのです。
何か聞きたいことがあって「失礼ですが」と言われたと思ったのですね。

そこで、お客様は、もう一度おっしゃいました。
「失礼ですが」

でも、A子さんはまた「はい」と返事をします。

痺れを切らしたお客様は、
「お名前は?」とおっしゃいました。

A子さんは、自分の名前を聞かれたと思わずに、
「お客様のお名前ですか?」と聞き返しました。
予約の名前を再確認されたと思ったのですね。

そして、お客様は「だめだこりゃ」と思ったのか、
「あなたのお名前を教えていただいてもよろしいですか?」
と、おっしゃいました。

A子さんは、「え?私ですか?A子です」
と答えてこのやりとりは終わりました。

なんともはや、溜息がでてしまいますね。。。

せめて「A子と申します」と言ってくれ!!!

てなわけで、日本人なのに、日本人のお客様と日本語でやりとりするのに苦労している、
我がスタッフたち。
恥ずかしいやら、情けないやら。
でも、日本人のお客様はあまりいらっしゃいませんし、
ついつい英語の接客の教育の方に力が入ってしまうのですよね。
そして結局、いつも日本人のお客様は私が対応させていただくことが多くなるのです。

確かにスタッフたちは私よりも10も若いかもしれません。
でも、私、10年前でも、ちゃんと敬語使えたけどな。

自分の使っている日本語がどれだけ正しいのか、
自分自身でもそれほど自信はないのですが、
それでも、スタッフには美しい日本語を使いこなせるようになってほしいので、
今日もまた、口うるさくなる私なのでした。。。

 

 

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