オークランドで異彩を放つ鉄板焼き「BOWZ」


NZの鉄板焼きといえば、前にも何度か書いたことあるけれど、
「大黒」という著名鉄板焼き店と、そこで働いていた卒業生の店舗がほとんど。
大黒で鉄板シェフをしていて独立したわけだから、
鉄板の基礎はもちろん大黒で学んでいて、
どこの鉄板焼きに行っても、メニュー構成とか似ている。
でも、それは、安心の「大黒スタンダード」でもあります。
さらに、その安定した鉄板の技術に加えて、
独立してから、新たなメニューを考案したり、あとはシェフの個性が出たり、
どのお店も頑張ってます。
特に鉄板は、シェフが直接対面で接客するわけで、
そのあたりは、「寿司職人」にも似た部分があるとも思ってます。
つまり、「シェフとして腕」だけじゃなくて、
お客様とのトークも大事なわけですよね。
さらに、独立するということは、経営のことも考えなきゃいけない。

さて、そんなNZの鉄板焼き事情の中で、
一店舗、異色を放っている店があります。
それが、鉄板焼き「BOWZ」
料理人の腕を感じさせる店です。

ここはもともと、大黒出身のシェフがやっていたお店なのですが、
2年ほど前にビジネスを売って、今は別の方がやっているんです。
で、そこのシェフが、なんと珍しく、大黒出身ではありません。
彼はそもそもはキッチンの方を任されていたシェフで、
さまざまな理由から、現在は鉄板とキッチンの両方を受け持っているのです。
彼は、スペインで修行していた経歴もあり、
料理に対して、とても真剣に取り組んでいて、
それをどうやって鉄板で生かせるのだろうかと思っていました。
しかし、そんな心配はご無用で、
やっぱり、どんなジャンルであれ、
技術や知識って、料理に滲み出るものなんですね。

初めてBOWZに行った時には、そのクオリティの高さに、本当に驚きました。
そして、ブログにアップしようと思い続けて、
「ちゃんと書きたい」気合が入りすぎて、アップし損ねてしまい、
今回、再訪したので、改めてブログにアップしようと思った次第です。

まず、BOWZのメニューは、コースメニューなんですが、
メインディッシュを何にするかで料金が変わります。
ちなみに、ビーフステーキは$60です。
確か、クレイフィッシュ(イセエビ)が$80で、
ホタテとエビのコンビネーションだと$55だったと思います。
そのほかにも、サーモンとか、チキンとか、和牛とかもあります。
今回私は、バレンタインデーに頑張った自分へのご褒美に、
ちょっと豪華に、クレイフィッシュとビーフステーキのコンビネーションにしました。
これが$100だったかな?

コースには何がついてくるかというと、
・前菜三種盛り
・ガーデンサラダ
・鉄板焼き魚介の味噌汁
・メインディッシュ
・アイスクリーム(+$5でデザートにアップグレード可)

つまり、コースというよりは、セットメニューに近い感じ?
$60でこれしか出ないの ?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

$60でもっと品数の多い店もたくさんあると思います。
でも、料理の価値って、品数ではないんですよね。
もちろん量でもない。

料理の価値は、そのクオリティと、食後の満足度で決まると思うんです。
少なくとも、私は、食事を終えた後、「$60は安いだろ」と正直思いました。
(ま、今回は$100出してクレイフィッシュ食べましたが)

「おなかいっぱいでもう食べられな~い!」という感じではなく、
腹八分目なんですが、
料理の完成度が高いので、満足度が高いのです。

私たちは、それこそ毎週日曜日、あちこち食べ歩いていますが、
何の違和感も感じず、不満も感じず、「この値段だからしょうがないか」という妥協もなく、
純粋に「非常に満足でした」といえる店は、本当に数えるほど。
どんな高級な店に行っても、どんな安い店に行っても、
「もっとこうすればいいのに」的な、それなりの小さな不満が1つや2つはあるものです。
もちろん、好みもあるとは思いますが、
私たちに、小さな不満も感じさせない店「BOWZ」

じゃあ、何がそんなにいいかって言うと、
まず、料理。当然ですが。
クオリティが高い。

最初に出てくる前菜3種の盛り合わせ。
うちの店でもランチタイムのセットで前菜3種を出していますが、
さすが、ディナーコースの中の一品というだけあって、
ひとつひとつ手が込んでる。

左が、ビートルートとパースニップの冷製スープ
真ん中が刺身2種盛り
右が、白身魚の南蛮漬け

ちなみに、こちらは前回訪問した時の前菜。

左側が、かぼちゃのすり流し
右が、なんかの魚の肝のなんかだったと思う。

次に、ガーデンサラダ
いつもここにも書きますが、ジャパレスでサラダを注文すると、
何故かものすごく高い確立で出てくるキャベツの千切りサラダ&マヨネーズ。
BOWZのサラダは、キャベツの千切りでもなかったし、マヨネーズでもなく、自家製ドレッシングでした。

ちなみに、これが前回のサラダ。

そして、味噌汁。
これが、美味しいんですよ。
普通、ジャパレスで味噌汁っていったら、ウォーマーからよそって終わり。
だけど、BOWZの味噌汁は、目の前でエビと魚を焼いて、
それを具にした味噌汁なんですよねー。

もちろん焼きたてで、香ばしくて、とっても美味しい。
もはや味噌汁というよりは、鉄板焼き魚介の味噌風味スープって感じ。

そして、メインディッシュのビーフステーキ。
これが何を隠そう、一番美味しい。
シェフは、美味しい肉の焼き方を心得ていらっしゃる。
これ、NZでは、なかなか難しいんですよ。
TATSUMIのビーフステーキも、肉の焼き方を心得ているダンナが焼くんで、美味しいんですが、
どこのレストランに行っても、なかなか美味しいビーフステーキにはめぐり合えないのです。

ステーキ好きのダンナは、どこへ行ってもビーフステーキを注文するんですが、
注文しては失望するということの繰り返しなんですね。
70点以上だったら食べるけど、
60点以下なら、もう食べない。もったいないけど残す。

NZの鉄板焼きは、ステーキが薄い店が多い。
肉厚のビーフステーキだと、焼くのに時間がかかるし、
しかも、焼いた後肉を寝かさないと、切ったときに血が出るし、
そういった理由で、鉄板のビーフステーキは、薄い場合が多いんだと思うんです。
もちろん、店によって、肉の厚さもいろいろなんですが、
「ステーキ」と呼べる、納得の厚さ。
そして、焼き加減が絶妙で、びっくりするほど肉が柔らかくて美味しい

BOWZは和牛も取り扱っていて、
実のところ、その和牛目当てのお客様がほとんどなんだとか。
でも、正直、これだけ美味しく肉を焼けるのであれば、
和牛じゃなくても十分。
なので私たちは、彼の腕を知っているので、
あえてBOWZでは和牛を注文しないのです。

一口一口かみ締めるごとに口に広がる肉のうまみ。
これは、肉厚のステーキだからこそがなせる技。
そして、柔らかく焼き上げているからこその、この厚み。
今思い出すだけで、ほんとうに美味しかった!
ステーキが、アイフィレしかないので、
スコッチがあると、尚良い。(と、ダンナの意見)

食後は、アイスクリームがついてますが、
+$5でデザートに変更できます。
もちろん、アップグレードしましたよ。
私は、しょうがのクリームブリュレをいただきました。
写真撮り忘れました。。。

でも、前回撮った写真があります!
付け合せが、柿のコンポートだったんですよー。
これが、美味しかった!
こういう季節ものモノを使ってくれるのがまた嬉しいですね!

そうそう。
この日は、シェフから特別の一皿をいただきました。

白子ポン酢。

美味しすぎ。
感動いたしました。

あと、ここはサービススタッフの質も良い。
前のBOWZのときから働いているMARUさんも、とてもフレンドリー。
この日接客してくれたニュージーランド人のスタッフも、
「あー、こういうスタッフうちでも欲しいな~」と思わせる仕事ぶり。
英語も日本語もできて、笑顔が素敵。
仕事中にダラダラしないのもいい。

というわけで、今回も、BOWZに大変満足させていただいた一夜でした!

 

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