さて、来年中旬頃を目安に店を閉めることに決め、
なんとなく、すがすがしい気分となった私たち。
一度終わりが決まってしまうと、
早く終わってしまいたいような、なかなか終わってほしくないような、複雑な気分になります。

経営者の仕事は「決断すること」と、よく言いますよね。
そういう意味では、私とダンナは、二人とも、決断が超早い。
悩んでいる暇があったら、さっさと決めて、次に行きたい。
それが間違った決断だったと後悔することがあったとしても、
そしたらその分頑張ればよいだけ。自分の決断ミスなんだから、自己責任です。
それは、経営のことだけでなく、人生の決断(結婚とか、家を買うとか)でも、大いに発揮されています。
やはり、子供がいないから、二人のことだけ考えて決められる、というのは大きいと思います。

そして、今年の10月に入ったある日、クィーンズタウンの友人から電話がかかってきました。
ダンナは元々クィーンズタウン在住で、私は仕事でクィーンズタウンへ行った時に出会ったので、クィーンズタウンには今でもたくさんの知り合いがいます。

何の話での電話だったかというと、
彼がクィーンズタウンで経営しているレストランのうちの1軒を、買う気はないか?
という話だったのです。

その彼は、クィーンズタウンで20年以上も超繁盛しているレストランを経営しているのですが、
2年ほど前に、超カッコいいモダンなレストランをもう一軒作ったんです。
私たちは、そこを初めて見せていただいてから、
その店のカッコよさに、見てるだけでも至福な気分となり、
クィーンズタウンへ行くたびに、店の定休日にすら、わざわざ開けて中を見せてもらったりしていました。

そして、彼は、私たちが、その店をとても気に入っていることを知っていて、
そして、私たちが、その店にふさわしい料理とサービスを提供できると信じ、
お店を引き継いで「TATSUMI」としてやってみる気はないか。
と、オファーしてくれたのです。

私たちは、クィーンズタウンで店をやる気はなくて、
のんびりと田舎暮らしを楽しみながら、
適当に生活のためにアルバイトとかしながら、
依頼があったら、ケータリングとかして、
気ままに暮らそうと考えていました。
というのも、クィーンズタウンは、物件が希少だし、
あったとしても、個人が手が出せるような金額ではないので、
最初から、店を持つこと自体を諦めていたのです。
そこに来て、この話。

「え?もう一回イチから苦労するの?」 っていう気持ちと、
「えー!あの夢にまで見た素敵な物件でTATSUMIができるの?」っていう気持ちと、
正直半々でした。

だって、オークランドのTATSUMIを辞めると決めたのは、
「ストレスからの解放」が目的でした。
それが、また新たなるストレスを抱えることを始めるだなんて、本末転倒。

でもね、本当に、ものすごく魅力的な話なんですよ。
クィーンズタウンへ移り住んで、いくらセミリタリアライフを楽しむとはいえ、
40代のうちに、何か新しいことを始めなくては。とは思っていました。
しかも、私たちがずーーーーーっと「いーなー、この店、超かっこいい」と思っていた場所でのオファーです。
軽く1ミリオン以上かけて作られたお店で、自分たちでは絶対に作れる代物ではありません。
しかもまだ2年しか営業してないんですから、店内も、ほぼ手を入れずに、看板を変えるだけで営業できる感じ。
つまり、「初期投資」は、ほとんどかかりません。

やりたくない気持ちと、やりたい気持ちと、どっちもどっちで、本当に決められない状態だったので、
急遽、レイバーデーにクィーンズタウンへ飛ぶことに決めたのです。
もう一度あの物件を見て、そして、ビジネス売買の詳細など、話を聞かせてもらって、
それから決めても遅くはない。
だって、どっちみち、「今すぐ」の話ではないんですから。

でも、もっとも大事なことは、もしクィーンズタウンで店をやることになったとしても、
オークランドの店を売らなければ、動くことができないってこと。
まず「オークランドの店を売る」という最難関をクリアできなければ、
次はないのです。
最難関が一番最後なら良いのですが、一番最初ということは、
オークランドの店が売れるまでは、どんなプランを立てても、
それをいつ実現できるかは、まったく分からない話。
「いつ売れるか」「いくらで売れるか」
これがはっきりしなければ、何かを始めるどこから、計画すら立てられないのです。

というわけで、先日、飛び込みで来た日本人のブローカーの方に連絡をして、
「もしかしたら、店を閉める時期が早まるかもしれない」
ということだけ、先に伝えておいて、
クィーンズタウンへ行くことを決めたときに、すぐに動けるようにしておくことにしました。
あとは、クィーンズタウンでもう一度物件を見て、売買条件など話をさせてもらってからです。
その上で、「宮島」という決断をする可能性もありますしね。

さて、レイバーデーと言えば、去年、クィーンズタウンへ行って、買う気もないのに家を買ってしまったという、
あの恐怖のレイバーデーです。
もしかして、今年のレイバーデーも、クィーンズタウンへ行って、
去年と同じように、いきなりビジネス買っちゃったりとかしないようにしないと。

とりあえず、ダンナと二人で、「いくらまでなら買うか」「いくら以上なら断るか」「いくらなら相談させてもらうか」
という、3つの金額を、なんとなく心に決めて、
私たちはレイバーデーにクィーンズタウンへ飛んだのでした。

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