昨日はおやすみだったのですが、メニュー改定(正確に言うと値上げ)の作業などをお店でしていたので、あんまりお休みだった気分ではなかったのですが、作業終了後、White & Wong にディナーを食べに行きました。White & Wong は、オープンしてすぐの頃に一度行ったのですが、とても残念な感じで、それ以来一度も行っていなかったのです。でも、あのときはオープンしたてだったし、あれからもう2年以上もたってるし、もう一度行ってみることにしたのです。

White & Wong は、オークランドに本店があって、大きいレストラングループが経営する店なので、うちのような個人店が太刀打ちできるような相手ではないのですが、「フュージョンアジアン」という意味では同じカテゴリーなので、避けては通れない店でもあります。

わたしたちが訪れたのは17時半頃だったのですが、まだ開いたばかりなのか、他にお客さんはいませんでした。
このレストランの大きな特徴としては、席が、バースツールのハイテーブルか、普通の椅子のテーブルであれば食堂のような長いテーブルしかないのです。これは、落ち着いて食事をしたいと思っている人にとってはノーチョイス。でも、このスタイルを貫き通しているのは、それはそれですごいことだと思う。
だって、うちの店だって、窓際のテーブルなんて3つしかないのに、窓際テーブル希望のお客様の多いこと。窓際希望じゃなくても「静かなテーブル希望」とか「角のテーブル希望」とか「通路から離れた席希望」とか「ロマンティックなテーブルにしてくれ」とか、そういうのめちゃくちゃ多いんです。もしWhite & Wong だったら、その希望のどれひとつ叶いませんよ。でも、そういう席がないからこそ、断りやすいのかもしれませんね。席の配置には、できるだけお客様の希望を叶えられるように、毎度毎度苦労しているので、希望を聞きようがないこのスタイルに徹しているのは、本当にすごいと思ったのです。

例えば昨日のわたしたちの席は、こんな長いテーブルのど真ん中。
これなら、向かい合わせよりも隣同士で座りたい感じ。
だって、ちょっと遠いよ。

メニューを見ると、かなりの品数を取り揃えていて、「アジアンフュージョン」と言っても、中華とタイがメインな感じがしました。和食に関しては、枝豆くらいしかなかったですね。和食って、フュージョンにするのが難しいのかもしれません。
二人では、そんなに品数も食べられないので、わたしたちは、一人$75のバンケットメニューを注文しました。というのも、うちの店でもバンケットメニューは$75なので、比べてみたかったというのが大きな理由の1つです。

まず、一品目は、「プラウンクラッカー」
これは、うちの店で言う所の「枝豆」と同じですね。
と思ったら、先に魚のカルパッチョが出てきました。

そして、このあとにプラウンクラッカー。

で、この後は点心が出てくるはずだったのですが、タイビーフサラダが出てきました。順番はあんまり気にしていないようです。ま、コース料理ではないので、できたものから出すという感じでしょうか。どんどん食べたい私たちには全然OKです。

そして、このあとは揚げ物2種類。
イカと豚肉。

そして、ここで点心登場!和牛とエビの2種。

最後はタイグリーンカレーと、チャイニーズベジ炒め。

デザートは、ココナッツのブリュレ

全体的に、どれも美しく、美味しかったです。
最後のタイグリーンカレーだけは、ニュージーランド人向けなのか、やけに甘くて、出てきた時も、あまりの鮮やかな緑色に、グリーンカレーじゃなくてグリーンピースのスープかと思うほどでした。これだけは、タイ料理屋で食べたいと思いました。

この$75のメニューをうちの店の$75のメニューと比較してみると、
・プラウンクラッカー →枝豆
・魚のカルパッチョ →牛タタキのカルパッチョ
・タイビーフサラダ →牡蠣のオーブン焼き
・点心2種 →エビの串焼き
・イカのてんぷら →ソフトシェルクラブのてんぷら
・豚の揚げ物 →ポークスペアリブ
・カレー →量的には、唐揚げと、ラムカツレツ二皿分くらい?

ぴったり同じくらいの量だなぁ。と思ったら、あれ?寿司刺身プラッターに相当する分の料理がないぞ。

↑この写真で2人前。代金にして一人$20くらいのもんだけど、この分がWhite & Wong より多いってことは、比較すると、うちの店の$75のメニューは$95で同等くらいになるってことですね。
いつも「これで$75は安すぎる」と言われている所以が、よ〜く分かりました。

でも、実際、White & Wong の料理内容でも、十分におなかいっぱいになったんですよ。というのも、最後のカレーが結構量があるんです。これも「よくできているな」と思いました。最後のカレーの量を多めにして、しかも取り分けにしていることによって、お腹いっぱいの人とそうじゃない人が、カレーの分量で満腹度を調整できるってことです。
うちの店の場合、2人なら2つずつという数物が多いので、少食の人には多く、大食いの人には少なかったりしてしまうことが起こり得ます。それを、最後の一品をカレーにすることによって、食べる量を調整できるのは優れています。実際、わたしはカレーを3分の1ほど食べて、残りの3分の2はダンナが食べました。
いろいろ考えられているなぁ。と感心。

メニューの順番通りに料理が出てこなかったことも、コース料理ではないので、ほとんどのお客さんは気にしないはず。これで$75は、味的にも量的にも、普通にアリだと思いました。

一番疑問に思ったのは、White & Wong が、高級店なのかどうかっていう点。
街のタイ料理屋とかに比べたら、全然高級店なのは見たらわかるけど、テーブルクロスをかけて食事をするような高級店ではない。それは、このテーブル配置からも明白。一般のお客さんは、うちの店とWhite & Wong のどちらを「高級」だと思うのだろうか。その辺が値段にも影響してくると思うんですよね。一般的に、ジャパレスって「安い居酒屋スタイル」みたいなのがメインなニュージーランドにおいて、うちはどうしても「高いジャパレス」に位置付けられてしまうことが多いのですが、そうではなくて、どちらかというと、White & Wong みたいな「カジュアルだけど高級」のカテゴリーに入れて欲しいんですよね。これはイメージ戦略が必要だと思いますが、ウェブサイトとかでも、高級感を出した写真を使ってるんですけどねー。やっぱりジャパレスのもつイメージから抜け切れないんですかねー。

そう、最初に案内された席が「なんでここ?」って思ったって話しましたが、その理由はすぐに分かりました。
1時間たったら右隣に5人。1時間半たったら左に11人に来ました!
なるほど。って感じです。

右に5人
左に11人

完全なる相席で、しかも、団体に挟まれている!本当に「食堂」みたいな感じです。わたしたちが、バンケットメニューじゃなくて、さっさと食べて帰れば、両側を挟まれることはなかったし、わたしたちが帰ったあとは、ちょうど団体2つの間に1席分のスペースが空くということになります。じゃあ、わたしたちが帰ったあとのこの席に「2名」を入れるか?っていったら、きっと入れないだろうし、お客さんもここなら断ると思う。わたしたちは先に座っていたからいいけど、あとからあそこに座るのは勇気いるよ。
ちなみに、わたしたちが食事をしていた2時間ほどの間に来店した2名様は、みんな「カウンター席」に2席ずつ開けて案内されていました。すべてのカウンター席が埋まってしまったあとは、その間にあけた2席に2名を通して行くんだろうな。と想像できました。

それにしても、月曜日だというのに、わたしたちが帰る時にはすでに80名ほどのお客様がいて、それを、キッチンたったの4人(+キッチンハンド1人)でまわしているんですよ。それが凄すぎる。ホールの人数はそれなりにたくさんいましたが、キッチンが優秀。うちの店の場合、ホールとキッチンの人数は同じですからね。White & Wong と同じ比率にするならば、キッチン二人でいいってことになります。もしくはホールを6〜8人に増やすか。いや、多すぎるだろ。それは。

あれは、ホールの人数が多すぎて、キッチンの人数が少なすぎる。
それだけキッチンのスタッフが優秀で、ホールのスタッフはあまり教育されていなくて、その分人数でカバーされていると感じました。ちなみに、キッチンは、日本人のシェフが2人いて、ホールにアジア人はいませんでした。やっぱり日本人のシェフは優秀ということです。

今回は、いろいろ学びのある外食となりました。
やはり、一度行ってイマイチだったからといって、そのまま2度と行かないのは良くないな。と思いました。しかも、オープンしてすぐの頃で、オペレーションがまだ確立できていなかったのでしょう。通常は一度ダメでももう一度行くのですが、安い店ではないので、2度目の足が遠のいていました。ま、相手にされていないとは思いますが、同じような料理を同じような価格で出している店として、切磋琢磨していきたいなぁ。と思ったのでした!

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