クライストチャーチで始めたNZライフ

コラム第一回の今回は、私がNZに渡航したきっかけをご紹介します。

私は、何故だか「制服を着る仕事」に憧れていて、学生時代は4年間ホテルでアルバイトをし、就職先としても、ホテルを希望していました。ところが、バブルがはじけ就職氷河期に突入。4年生大学を卒業した女子にとっては、非常に厳しい時代でありました。

なんとか、レストランチェーンに就職したものの、ホテルへの転職を夢見て、まずはレストランでの経験と実績を積み、ホテルへの転職を目指すことにしました。

とにかく男性優位の社内で、自分の仕事ぶりを認めてもらうために、がむしゃらに頑張って認めてもらうしかありません。そして、社内コンクールにて、新入社員としては歴代初めてとなる優秀賞を受賞し、なんとか、上司や周りの男性スタッフからも一目置いてもらえる存在となることができました。
その後、新規店舗オープニングスタッフという重要な役目をいただき、同期の男性社員よりも早く、会社で初となる女性黒服に昇進しました。

そして、入社から3年後、念願かなって、憧れの外資系ホテルへ転職することに成功したのですが、転職して間もなく、私は、自分が「井の中の蛙」だったことを思い知ったのです。

大海へ出たなら、私の実力や経験なんて、ほんのちっぽけなもので、根本的に自分に足りていないものを嫌というほど思い知らされました。レストランでトントン拍子に出世できたことが、自分への驕りへと繋がっていたのだと思います。

とにかく、私にとっての最も大きな壁は、「英語」でした。なにしろ外資系のホテルですから、多くのお客様が外国人というだけでなく、上司や、シェフが外国人でしたので、毎朝の朝礼や、毎月のミーティングも英語。ここは日本であっても外資系企業だということを忘れていました。考えてみたら当然のことです。

もともと英語ができなかった私は、騙し騙し働き続けていましたが、実力もないのに外資系に就職したことを後悔し、自分の出来なさから、精神的にもどんどん擦り減っていきました。

そんな時、新規開業するホテルで、オープニングスタッフを募集しているのを見つけました。私は、一般社員ではなく、経験者を求めていた「監督職」に応募。何度かの試験や面接を通して、無事に合格通知を手にしたのでした。そこからは、ホテルオープンに向け、他のホテルから転職してきた仲間たちと、マニュアル作りや、アルバイト研修などで、充実した日々を送っていました。

そして、とうとうホテルオープンの日を迎えると、思った以上に外国人のお客様がいらっしゃいます。簡単なやりとりしかしませんし、お客様も「日本のホテル」に対してそれほど高い英語力を求めていないのか、なんとか通じ合える程度の英語で乗り切っていくことはできました。
でも、そこで気が付いてしまったのです。自分がもっとも苦手としている「英語」を克服しない限り、「私はここ止まり」だということを。もっと上を目指すなら、やはり英語を身に着けたい。
そして、数年後には、東京に次々と外資系ホテルが進出する計画があったので、今までの経験+「英語力」を生かして、現状に満足するのではなく、将来を見据えて、再び外資系ホテルへ転職することを目指したいと思ったのです。

そう決意した私は、まわりの反対を押し切って、私がもっとも苦手とする「英語」を、苦手分野から得意分野へ変えるため、ニュージーランドへの留学を決意しました。

まだ20代だった私は、ワーキングホリデービザを取得することができましたので、最初の3か月間は英語をみっちり勉強し、そのあとは、現地のホテルで働いて、経験を積みたいと考えました。

留学先として選んだのはクライストチャーチ。ワーホリ渡航前に、姉と二人で2か月かけてニュージーランド一周旅行をし、その中で、特に気に入ったのがクライストチャーチだったからです。
都会過ぎず、田舎過ぎず、坂もなく、緑も多く、美しく、そして暮らしやすい街でした。

そして、3か月間英語学校に通った後、ホテルへの就職を希望していましたが、当時のクライストチャーチは、ワーホリの学生が現地のホテルへ就職できるような時代ではありませんでした。「せめてレストランで」と考えましたが、私が働きたかった日本食レストランでは「経験者を雇いたいのはやまやまだけど、残念ながら3か月しか働けないワーホリは雇わない規則です」といって断られてしまったのです。
今では、ワーホリでの就労期間に「3か月」という規定はありませんが、当時は、一か所で3か月しか仕事をしてはいけないというルールがあったのです。そして、この「3か月しか働けない」というのは、現地の企業で働くための大きな足かせとなりました。

そして、ワーキングホリデーでも受け入れてくれるお土産やさんで働くこととなった私は、ワーホリビザが切れる頃、「もっとニュージーランドで暮らしたい」と思うようになっていました。

次回は、私がどうやってNZに残ったのかという話です。

第2回 「ニュージーランドに滞在するために必要なのは就労ビザ」

 

0