昨日は、あまりに疲れきって、途中で挫折してしまいました。

さて、巽の前まで行くと、笹が枯れ果てていました。
でも、あんまり綺麗に枯れていたので、アップでパチリ。

そして、店の入り口に貼ってある紙は、やはり「赤」
同じ建物の店はすべて「緑」なのに、巽だけ「赤」のままなのを見て、少し不安になりました。

すると、エンジニアの人が近づいてきて「きみたちは、この店の人かい?」と話しかけてきました。
最初のミーティングで、緑の店には、そのまま入っていいけれども、
黄色と赤が貼ってある店は、エンジニアの安全確認後、許可がおりなければ侵入できないことになっていました。
そこで「以前、反対側の入り口から侵入したから大丈夫だよ」というと、
「そうなんだよね。君たちのビルは安全なんだけど、隣のビルが崩れそうだから、
正面玄関には近づいちゃダメってことで、反対側の入り口からなら入っていいよ」
と、簡単に許可をおろしてくれました。

ちなみに、隣のビルがどんな感じかというと、崩壊などはしていませんが、
ヒビが入って、確かに崩れる危険もありそうです。

でも、これで「なぜ巽が赤紙なのか」ということがはっきりと分かったので、安心しました。
やはり、思ったとおり、巽の建物自体には被害はなかったということです。
つまり、我が家と同じように、隣の建物さえ補強されれば、「緑」の紙に変わります。
早速裏手にまわってみると、なんと裏側の入り口には、しっかりと「緑」の紙が張られていました。
ということは、立入禁止区域から外れさえすれば、すぐに営業が再開できるということです。
まあ、それがいつ解除されるのかが問題なんですが、少し期待が持ててきました。

さて、店内に入ると、確かに生ゴミの臭いがします。
が、思っていたほどではありませんでした。
おそらく「防臭マスク」が効いているのでしょう。
まあ、冷蔵庫や冷凍庫を開けたら、大変なことになっているでしょうが、
とりあえずは、大丈夫そうで一安心。

まず、地震発生時に私が立っていたバーカウンターの様子。

これだけのビールが冷蔵庫からなだれ落ちてきていたら、そりゃ足元はびしょびしょになりますよね。
その時には、「気づいたらびしょびしょになってた」という程度で、
まさか私がこれだけのビールの中に立っていたとは思いませんでした。

次にキッチンへ入ると、電気がないので真っ暗です。
入り口近くで、台から落ちた炊飯器と味噌汁ウォーマーが、コンセントだけでぶら下がっていました。

キッチン台の上では、水にさらされたサラダが入れ物ごとひっくり返っていたのですが、
なななんと、その水により、まな板の上でみじん切りの途中だったネギが水耕栽培されていたのです!!!

いやあ、逞しいなあ。
太陽がないから、黄色っぽいけど、7週間でこんなに育ったんだ。
次にキッチンに入ることができたときには、ねぎぼうずになっているかもしれませんね。

さて、次は奥の食材倉庫です。
一番向こう側の棚が倒れて、倉庫のドアが外から開かなくなっているのですが、
あまりにも物が落ちすぎていて、棚を起こしたくても、向こう側までたどり着けません。
手前の棚に保管してあったワインは、床に山のようになっています。
何本か救出しましたが、ほとんどは割れてしまっていました。

このような滑る材質のものの上に、ビンのようなさらに滑る材質のものを乗せていたら、
揺られて落ちるのは当たり前ですね。
冷蔵庫もそうですが、これからは、滑り止めを敷いてから乗せないとだめだということが良く分かりました。
ちなみに、ワインラックに収納されていたワインはすべて無事でした。
あとは、箱に入ったままだったワインも、箱はつぶれていましたが、中身は無事でした。
それにしても、これだけのワインが落ちて割れている様は圧巻でしたね。
いったい被害額はいかほどのものでしょうか。
軽く50本は割れていますね。
ちなみに、滑り止めを敷いていた水グラスは、この通り。

キッチンの惨状はすさまじいものでしたが、あまり美しくないものがたくさん写っていますので、
今回は、落ちた「物」たちだけをUPさせていただきました。
でも、この落ち方を見たら、揺れがどのくらい凄まじかったか、ご想像いただけるかと思います。

しかしながら、まったく被害のなかった場所も。

そう。トイレは、きれいそのまま。
何事もなかったようです。
高さのあるサイドテーブルや、さらにその上に、安定の悪い背の高い花瓶を置いていましたので、
これは確実に倒れているだろうと確信していたのです。
ところが、ドアを開けてびっくり。
やっぱり、トイレって一番安全なんでしょうか。。。

客席にもまったく被害はありません。
テーブルセットは7週間前のまま、きれいそのまま残ってます。

お客さんがワインを飲んでいた窓際のテーブル。

キッチンの惨状と、客席の静けさが対照的でした。

さて、今回の大きな目的のひとつだった「写真撮影」ですが、
実は、ここにUPしたくらいのものしか撮影できなかったのです。
というのも、「ひどすぎて撮影できない」というのが大きな理由です。
最初は、商品をどんどん並べていって、、、などと計画していましたが、
倉庫の惨状を見ていただいて分かるように、
まずは片付けなければ、並べて撮影なんて、とてもできる状況ではありません。
それは倉庫だけでなくキッチンも同じ事で、そこら中にいろんなものが散らかっている上、
電気も水もない状況で、腐ったものを1つずつ撮影なんて、絶対できません。
実際、冷蔵庫も、冷凍庫も開けることすらしませんでした。
開けても腐臭を悪化させるだけです。
これらは、本気で清掃に入る時の置き土産にとっておきました。

では、90分何をしていたかというと、まずは被害状況の把握。
建物自体は、ヒビひとつ入っていないことを確認。
パソコン周りの機器を救出。
これからは自宅で自炊するにあたって必要な、電子レンジなどの電化製品の救出。
そのあと、私は生き残っているワインの救出。
旦那は、どこかに行ってしまった包丁たちの捜索。

他店はというと、まわりはみんな物販なので、店中の商品や棚をすっかり運び出していました。
飲食とは違い、簡単なものです。
商品さえ運び出せば、どこか他のところで、また店を開けることができます。
美容院は、椅子から、パーマの道具やら、いろいろ持ち出していました。
結局、店のものを一切合財持ち出さなかったのは、うちと、鉄板焼き「GINZA」のみ。
あとは、もうすっからかんになってました。
GINZAの店主に「また戻ってここで店をするつもり?」と聞いたところ
「観光客も来ない。学生もいない。会社員もいない。こんな状態で店をしてお客さん来るとおもう?
もうここに戻ってくる気はないよ。なにも持ち出さないのは”持ち出せない”だけ」と言ってました。
そうなんですよね。物販やオフィスは、ものを出すのは簡単だけど、
飲食は、ものを出すって言ったって、簡単じゃないのです。
最近OPENしたばかりのサウスシティモールへ行けば分かりますが、
物販はみんな出て行ってしまってからっぽ。
でも、飲食はどこも出ていかず、みんな営業を再開しています。
そう。飲食は、設備投資も大きければ機材も大きいので、簡単には出れないのです。
こんな調子では、立入禁止が解除されても、チャンセリーレーンに残るのは巽だけかもしれませんね。

さて、話は変わりますが、今回大活躍をした「防臭マスク」

これDIYの店で買ったんですが、すごいいいですよ。
内側に「ヴィックスヴェポラップ」を塗れば、もう怖いものなし!
これから飲食に侵入する予定の方、ぜひお試しください。

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