オークランド出発の日、ダンナの携帯がなりました。
「クライストチャーチシティカウンシルだけど、今、街の中心部のレストランとかカフェとか、順番に清掃しています。
有料だけど、明日どうですか?」
そう。地震から3ヶ月。電気もない状態で長いこと放置された食べ物たちは、生ごみとなり、
街中が異臭を放ち、このまま放置すれば、臭いだけではなく、衛生面でも大変なことになるため、
レストラン内の生ごみ清掃が始まっているのです。
立入り禁止が解かれてから清掃となると、まずは清掃だけで3日はかかると思っていました。
それから臭いが消えるのに一ヶ月程度かな。と。
そうなると、立入り禁止が解かれてからすぐに営業というのは、ちょっと難しいのが実情でした。
とにかく、先月の立入りの際に持ってきた書類が、まだ臭うのです。信じられません。
そんな中、今清掃できるというのは、私たちにとって、大きなメリットがあります。
しかも、プロの清掃人が10人くらい入って、3時間ほどかけて清掃してくれます。
有料とはいえども、こんなに有難い事はありません。
もし自分たちで清掃となれば、人件費はかからなくても、
清掃のための道具のレンタルや、ゴミ捨て用の業務用大型ゴミ箱も手配しなくてはなりません。
なにしろ、今のこの時期にやってもらえることが本当に大きいのです。
それにしても、クライストチャーチ滞在はたったの4日間なのに、
ちょうどその時に巽清掃のスケジュールが組まれるなんて、本当にラッキーでした。
数日ずれたら、危うく日本でした。
さて、清掃当日は、プロの清掃人が入るので、店からは一名しか行くことができません。
というのも、店側は清掃の必要がなく、ただ捨てて良いものだめなものなどの指示をするだけなのです。
保険請求のための写真を撮るというのも、大きな目的のひとつです。
でも、ほとんどのものが腐ってしまい、なにがなんだか写真を見ても分からないでしょうね。
*注意*
たくさんの写真の中から、ブログに載せれそうなものを厳選してますが、
だんだん目が慣れてきて、ひどい写真も大丈夫に見えてきてしまうものです。
この先、不愉快な写真があるかもしれませんので、カビとか見たくない方はご遠慮ください。
まず、バーカウンターの中ですが、前回の地震よりも荒れている感じがします。
余震のせいでしょうか。冷蔵庫から、さらにビールがなだれ落ちてきている気が。。。
キッチンの中は、こんな感じでプロの清掃人が入り、どんどん生ゴミを処理していきます。
それにしても。彼らの仕事は「捨てること」
なので、キッチンに入ってすぐにフライパンをゴミ箱に捨てられ、
ダンナは「ちょちょちょっと待って!!!それ高いから捨てないで。洗えば使えるから」
というような感じで、一本2万円くらいする包丁も、どんどんゴミ箱に投げ込まれ、
それらを救出するのがダンナの仕事だったようです。
彼らにしてみれば「保険で請求すればいいじゃん」ということなんですが、
NZで購入したものはともかく、日本で購入したものは、お金だけの問題ではないものも多くあります。
たとえば、冷蔵庫を開けたところ、3ヶ月放置されたデザートがそこに並んでいました。
(写真ありますが、ひどいので公表しません)
デザートは器に入れた状態で保管されているのですが、
当然のように、その器ごとゴミ箱に捨てられていくのです。
小皿に並べて冷蔵庫に入っていたお新香も、皿ごとどころかトレーごとゴミ箱へ。
ほんと、「ひえ~」って感じですよ。
これ、自分たちでやったら、当然中身だけ捨てて、器は残しますよね。洗えば使えますから。
器ごと捨てられている様子
まあ、NZで購入できる器や容器はあきらめるしかないですよね。
そこで、ダンナは「NZで見たことない感じのものは、捨てるときに声をかけて」とみんなに言いました。
まあどこまで声をかけてくれたかは分かりませんが、少しでも助かっていればと思います。
冷蔵庫の中はひどかったですか、冷凍庫の中は、割と大丈夫でした。
ぱっと見なんの問題もなさそうなものたちを、このパックのままどんどん処分していきます。
」
清掃完了。
キッチンの真ん中に置いてあった台はすべて端に寄せられています。
彼らの仕事は生ゴミの処理。
ということで、割れたビールやらワインやらはそのまま放置でした。
酒は腐らないし、虫もわかないということでしょか。
でも、今回もっともびっくりしたのは、前回の進入時になんでもなかった事務所の椅子が、
なんとカビだらけで真っ白になっていたのです。
どうも、2階からの水漏れがあったようです。ショッキング。
こりゃもう捨てるしかありませんね。
っていうか、これも捨ててくれ。と思いますが、生ゴミではないので捨ててはくれないのです
清掃の一番最後に、店中に除菌・消毒薬を散布。
背中に薬品を背負って、ホースで散布していく様子。
はい。これで終了です。
とにかくこれで、立入り禁止が解けたときの「悪臭問題」は、多少なり解決された気がします。
もちろん、自分たちでの徹底的な清掃や、カーペットクリーニングなどは必須ですが。
これで、今できることはすべて終わりました。この清掃だけが心残りだったのです。
次に進入許可が下りるのは、もう「立入り禁止が解除されるとき」だと思いますので、
これでしばらくは巽に張り付いていなくても大丈夫な生活をすることができそうです。
っていっても、今までもクライストチャーチを離れることもしばしばありましたが、
これで長期に離れても大丈夫になったということです。
またこれからのこと(次のこと)を考える時が来たようです。
にほんブログ村
↑↑↑
ブログランキング参加しています!
良かったらクリックでの応援、よろしくお願いします!