昨日より、一歩でも前に


クライストチャーチの大震災から、先月一年がたったばかりだというのに、
今度は、日本の大震災から、今日で一年です。
そう思うと、昨年は、本当に激動の、そして、色々考えさせられる一年となりました。

毎晩、仕事を終え、家に帰ると、NHKニュースと、NHKスペシャルを見るのですが、
ここのところ、NHKスペシャルは、ずっと「震災から一年」という内容で放映されていました。
震災の被害にあった、いろいろな地域の人をクローズアップし、
一年たった、それぞれの人や地域の今を、特集していました。

その中で、今でも、日本赤十字社には、毎日、一日7000万円の義捐金が集まっていると言っていました。
本当に、日本中が、今でも被災地のことを忘れず、支援と応援を続けているのだな、と、
日本人の「絆」に感動します。

一年たっても、癒えない傷や、被災者の家族の気持ち、そして、何もなくなってしまった町、
復興の目処がたたずに故郷を離れる人たち、
そして、ふるさとに戻りたいのに戻れない人たち、
借金して建てた店を残して、次の店を出せる目処もない人たち、
どれを見ても、自分たちのクライストチャーチでの経験と重なり、
毎晩、涙を流しながら、NHKを見ています。

それでも、なぜ見るのか。
やはり、日本を離れている私たちが、少しでも日本に寄り添うためには、
日本の人たち、そして、被災地の現状を、いつもそばに感じていたいのです。

原発問題のさなかにある福島県の立ち入り禁止エリア境界線近辺に今も住み続ける人たちの特集のときには、
1988年にRCサクセションが発表した「ラヴ・ミー・テンダー」が流れました。
この曲は、24年前に発表されましたが、反核色が濃すぎるため、レコード会社が発売中止とした問題曲です。
その後、別のレコード会社から発表されましたが、
当時、中学生だった私は、この曲を聴いても、特になにも感じることはできませんでした。
でも、今改めて聞いてみて、どうでしょう。
NHKの番組の中では、曲の一部しか流れなかったので、
あとで、ダンナと二人で、YouTube を見ました。
二人で、黙って、最後まで静かに聞いてしまいました。
忌野清志郎は、今ふたたび、この歌が注目されていることを、
天国からどのように見ているのでしょうね。
20年以上も前に、この曲を世間に発表した忌野清志郎は、すごいとしか言いようがありません。

何言ってんだー、ふざけんじゃねー。核などいらねー
何言ってんだー、よせよ。騙せやしねぇ
何言ってんだー、やめときな。いくら理屈をこねても
ほんの少し考えりゃ俺にもわかるさ
放射能はいらねえ、牛乳を飲みてぇ
何やってんだー、税金かえせ。目を覚ましな
たくみな言葉で一般庶民を騙そうとしても
ほんの少しバレてる、その黒い腹
何やってんだー、偉そうに。世界の真ん中で
Oh my darling, I love you 長生きしてえな
Love me tender, love me true
Never let me go
Oh my darling, I love you だまされちゃいけねぇ
何やってんだー、偉そうに。世界のど真ん中で
Oh my darling, I love you
長生きしてえな

2:46pm。NZ時間6:46pm。
NHKと一緒に、一分間の黙祷を捧げました。

一年前のあのとき、
私は東京の免許センターにいました。
一階で受付をして、免許をを受け取るために、上の階へ階段で移動しているときに、地震が発生しました。
クライストチャーチの地震から避難していた日本で、
またもや大震災に遭遇するなどということを、誰が予測していたでしょうか。
まさに悪夢でした。

黙祷をしながら、あのときの恐怖、免許センターのTVから流れる
携帯電話が繋がらず、誰とも連絡が取れない不安、家族の無事を確認したときの安堵、
いろいろなことを思い出しました。

走り続けていたら、あっという間に一年。

みんな必死にもがいて、頑張ってる。
昨日よりも一歩でも前に。
私も頑張ろう。

 

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