先日、とっても暇な日に来店されたお客様と、いろいろお話していたのです。
お客様は、わたしたちがクライストチャーチから来たことを知っていて、
家や店がどうなっているか、とても心配してくださっていました。
そして、料理やサービスについて、とても褒めてくださって、
最後にシェフに挨拶したいから、キッチンへ行ってもいいか?というので、
ダンナに出てきてもらって、あいさつをしました。
そのお客様が、帰り際に、名刺を差し出し、
「今度の土曜日、うちにランチを食べに来て」といって、
裏に、日にちと時間と場所を書いて置いて行きました。
今日はじめて会ったお客様の家にご招待されるなんて、
嬉しいというよりも、驚きと不安の方が大きく、
でも、断る理由もないし、戸惑いながらも行くことにしました。
そして、今日。
行ってきました!
ダンナは、宗教かなんかの勧誘だったりしたらどうする?と
少し心配していて、気が重そうでしたが、
なるほど、私はそんなこと、疑いもしなかったんですけど。
そうですよね。日本でも、田舎から出てきた人を都会の人が騙したりすることはよくあることです。
我が家から車で20分ほどのところに、その家はありました。
ちょっと丘の上っぽいところの行き止まりにある家で、眼下には海が広がっています。
今日は天気が悪かったのが残念でしたが、それでも素晴らしい眺望でした。
あまり人の家に遊びに行くような機会がないので、
なんだか、とても新鮮な感じでした。
丘に建っているからか、おもしろい作りになっているその家は、
寝室が6つもあるそうで、家の大きさも、美しい眺望も、広いデッキも、
すべてが「ニュージーランドのおうち」という感じでした。
私たちは、随分長いこと、一軒家ではなくてマンション暮らしをしてきたので、
「眺望のある大きな家」を久しぶりに訪れて、とても気分がよくなりました。
まずは、リビングで一緒にワインを飲みながら、
そのあとは、ダイニングでランチをいただきました。
「シェフに料理をつくるのはドキドキする。」と言いながらも、
出てきた焼き立てのキッシュと、黒米のサラダはとても美味で、
これまた随分と久しぶりに「ニュージーランドの家庭料理」というものをいただきました。
ニュージーランド人の家でごはんを食べるのは、
おそらく10年前にホームステイをしていた時以来かもしれません。
どこの国でも「家庭料理」というのは、やっぱりいいものですね。
ダンナも、「レストラン以外で人が作ったものを食べるのは久しぶり」といって、喜んでいました。
人の家に招かれて、でてきた料理がおいしくなかったときのリアクションほど困るものはありませんが、
今日いただいたお料理は、本当においしかったです!
特に、黒米のサラダは、ヘルシーで、味付けもよく、サラダ好きの私としては、
もしこれが家の近くで手に入るなら、きっと買いに行くでしょうね。
さて、食事のあとは、壁一面に貼られている家族の写真を説明してもらい、
5人の子供たちを紹介してもらいました。
みなすでに独り立ちをしていて、内二人は海外在住なのだとか。
日本からのホームステイも受け入れているようで、日本人の生徒さんの写真もありました。
食後はビスケットとお茶の時間です。
地震の話しや、趣味の話しなどしました。
リビングにあるピアノにダンナが興味を示し、急に弾きだしたのには驚きました。
意外によく喋り、最初は乗り気ではなかったけど、ダンナも楽しんでいたようでよかったです。
テーブルの上には「GUEST BOOK」が置いてあって、
今まで私達のように家に招待された人たちがメッセージを残していました。
みんな、彼らのあたたかい歓待にとても感激しているようでした。
そうですよね。
私達みたいな、ほとんど見ず知らずの人まで家に招待してくれるんですから。
2人とも、本当に温かく、明るく、親しみのもてる素敵なご夫婦でした。
ほとんど知らない人と、しかもニュージーランド人と、しかも英語でという、
わたしにとってほとんど三重苦のようなこの状況で、
一体全体どうなることかと心配していましたが、
3時間も楽しく過ごさせていただいたのは、
本当にお2人の人柄のおかげだったと思います。
都会の人は冷たいと思っていたけれど、
みんながそんなではないんだなぁ。
と、東京出身のわたしがよく言いますよね。
「私たちみたいな得体の知れない人から家に招かれて、本当にきてくれるなんて、嬉しいわ。
レストランにいたときは、とても近い気分になって、招待してみたものの、
家に帰ってから、おかしな人だと思われてないかしら?本当に来てくれるかしら?と、ちょっと心配してたの」
とおっしゃってました。
そうか。招待した本人もそう思っていたのか。
でも、結果オーライ
行ってよかった。
家と店の往復で毎日が過ぎていく生活ですので、
たまにこんな「ニュージーランドの家庭」にお邪魔させていただくのも、
素敵なニュージーランドライフだな。と思ったのでした。
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