手術前日⑦


まだまだだと思っていたのに、あっという間に手術の日が近づいてきました。

子宮頸がんは、ほとんど自覚症状がなく、定期健診で見つかる場合がほとんど。
自覚症状としては、不正出血とかあるみたいですが、
そんな症状が出る頃には、結構もう症状が悪化してたりするみたいです。
私も、そんな症状はなかったんで気づかなかったわけですが、
それがなぜだか、手術が決まったあたりから、不正出血があったり、
生理でもないのに生理痛のような下腹部の鈍痛や違和感があったり、
そんな症状が出てきたのです。
病は気から?ってやつなのか、それとも、もう自覚症状がでるような時期に来ていたのか、
それとも、子宮頸がんの最後の悪あがきなのか。

さて、そんなわけで、「さっさと手術したい」と思い始めていたわけです。

手術前日の13時~15時半の間に病院に電話をすることになっていたので、
ちょっとドキドキしながら電話をしてみました。

電話で名前を告げ、明日手術の予定があることを伝えると、
「あー。YOKOね。明日は12:45に病院に来てちょうだい。
あと、食べ物は、明日の朝8:30以降は口にしないで。
飲み物は、水なら10:30までOKよ。
なにか質問ある?」

ということだったんで、私は、少し不安に思っていた、麻酔のことを聞いてみました。
「手術は、全身麻酔ですか?それとも下半身だけの麻酔ですか?」

すると、看護婦さんは、
「わかんないわ。当日ドクターに聞いてみて」

そうか、当日まで分からないんだ。
あ、なんか持って行った方がいい物とかあるかな?
「なんか持ち物とかありますか?」

「う~ん。特にないわ。」

そうか、特にないんだ。

こんな感じで、明日の大事な確認事項は終了しました。
案外、あっけない。

手術が午後だったら、店でランチを食べてから行こうなどと、
軽い気持ちでいたのですが、
手術前は食事しちゃいけないんだった。そうだった。
忘れてました。。。

朝8:30なんてまだ寝てるし、こりゃ手術終わるまで食事ナシだな。

最初は、「手術の日は、お店閉めようか」
という話も出たのですが、平日ですし、他のスタッフのみで通常営業することにしました。
初めてのことで、私も心配だし、スタッフも心配してましたが、
平日くらい私ナシで乗り越えられるようでないと困るので、
意を決して、通常営業することにしたのです。
というわけで、ダンナは仕事で、病院まで送ってもらうことはできないので、
スタッフの奥様に、病院まで送っていただけるようにお願いしていました。
12:45に病院に行くとなると、たぶん17時頃に退院できるのではないかと思うのですが、
ランチタイムがちょうど15時に終わるので、
ランチのあとに、ダンナに病院に迎えに来てもらえるようにお願いしました。

いよいよ明日!
となっても、特に準備することもなく、前日も遅くまで仕事して、
歯医者に行くような軽い気持ちで、まったく緊張もありません。
多分、ここまでの過程で、私を緊張させるような状況がなかったからだと思います。
「本当に私、明日手術するんだろうか」という気持ちの方が強いくらいです。

これまで、日本での体験談をたくさん読みましたが、
絶望的な気持ちになっている人がとてもたくさんいたのです。
私はどちらかというと、
「癌になる前に見つかってよかったじゃん!」という感じで、
手術して良くなるならば、手術に対する抵抗もほとんどありませんでした。

でも、日本での体験談を読むと、まず、手術をするのか、経過観察をするのか、
という点でも、大きくNZとは違う感じがしました。

日本では、「手術をしなくて済むのであれば、経過観察をする」という考え方で、
NZを含む海外では「癌になる可能性があるのであれば、今のうちにその原因を取り除く」という考え方。

確かに、3か月ごとや、6か月ごとの経過観察で、そのまま癌化しなかった人もたくさんいます。
私も、もしかしたら、そうだったかもしれません。
だけど、「癌になるかもしれない」という状態のまま、3か月ごとや6か月ごとに定期健診を何年も受け続けるのって、精神的にしんどいと思うのです。
定期健診を受け続ける時間、体力、精神力、金銭的問題のことを考えた場合、
私は、さっさと手術して、悪いところを取り除いてもらった方が、
どれほど気が楽か。と思ったのです。

でも、私みたいな考え方の人ばかりではありませんから、
やっぱり、手術しなくて済む乗れあれば、できればしたくない。と、
経過観察を選ぶ人も多いようです。

まあ、これは、私の「面倒くさがり」の性格の問題かもしれませんけどね!

手術前はそんな気持ちでも、手術後に、なにか問題が発覚したら、
「あー。手術はやっぱり見送って、経過観察にしておけばよかった」
と、思うこともあるかもしれません。
(というか、私の場合は、ノーチョイスで手術でしたが)

でも、やっぱり、今は「経過観察なんて面倒なので、今のうち手術しちゃってください」
という気持ち。

ここの部分で悩んだり、揺れたりする人がとっても多いみたいなんですが、
やっぱり、多くの人が心配するのが、将来の妊娠・出産のこと。
でも、子宮頸がんが進行すると、子宮摘出になってしまいますが、
前癌病変の今の状態であれば、子宮の入り口部分である「子宮頸管」の病変を切除するだけですみますから、
これから妊娠や出産を考えている人でも、心配なく手術ができます。

手術への不安よりも、早く肉体的にも精神的にも健やかになることが大事だと、私は思うのです。

明日は手術当日
私は手術への不安よりも、取れそうな前歯の差し歯が心配で、
そういうことで気も紛れていたのかもしれませんね。。。

つづく

手術当日⑧

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