オークランドの鉄板焼文化はすごい。
そもそも、鉄板焼が「日本料理」かどうかというのは、日本人にとって永遠の課題だと思うのですが、
少なくとも、海外では、寿司・天ぷらに並んで日本を代表する「日本料理」だと思われている。
家で、ホットプレートを使って鉄板焼をした記憶はありますが、あとは、お好み焼きとかですかね?
でも、家だと、焼肉と鉄板焼がごっちゃになっていたような気がします。

ちなみに、ウィキペディアで調べてみると、鉄板焼の由来は、戦後、闇市や屋台において廃品の鉄板の上で調理した料理を販売したことに始まるのだそうです。
1945年に、神戸のステーキ専門店が、寿司カウンターから着想を得て「鉄板焼」なるものを始めたのだそうで、
そういう意味では、「日本発祥」ですね。
そして、世界に鉄板焼が広く広まったのは、1964年に、ニューヨークで大型日本料理チェーンが、鉄板でステーキなどを調理し、カウンター越しにお客様に提供したのが始まりだそうです。

こうして、鉄板焼きは、海外で「日本料理」として、広く浸透していったのですね。

さて、ニュージーランドの鉄板焼事情に戻りますが。。。
かれこれ20年以上も前に、ニュージーランドに現れた「大黒」
まさに、海外で日本人が経営する「鉄板焼」やさん。
歴史の浅いニュージーランドで、20年前に突如として現れた、この「大黒」は。
またたくまに人気店となり、いまや、何店舗も構えるニュージーランドを代表する「日本食レストラン」となったのです。

そして、そこでは、当然多くの「鉄板焼シェフ」が育成され、排出され、
現在のオークランドの、異常なまでの「日本食レストラン」の飽和状態が生まれたのだと、私は考えています。
なんて勝手なことを言ってますが、オークランドにきて、まだ一ヶ月もたってない私がなにをのたまっているのかという感じですよね。
でも、先週末に訪れた店は、ことごとく、この「大黒出身者」の店だったのです。

まず、金曜日のランチ
社長に誘われて出かけたのは「平蔵」
まだ、ニューマーケットに出来たばかりの鉄板焼のお店です。
とっても人のよさそうなご主人が、塩や胡椒をくるくるまわしながら、お肉を焼いてくれます。
誰も見てなくてもやってたので、聞いてみたら、もう癖になってしまってるんだとか。
もちろん大黒出身です。
私はハンバーグを注文したのですが、鉄板で焼いたハンバーグは、とってもジューシーで美味しかったです!
ハンバーグの焼加減と言うのは、なかなか難しく、「煮込みハンバーグ」を出している店も多いですが、
ジューシーに頂くためには、火を通し過ぎないように、でも生焼けにならないように焼かなくてはいけません。
さすがの火加減でおいしくいただきました。鉄板焼のプロですね

ただ、お1人でやってらっしゃるので、刺身とかてんぷらとか入ると、キッチンはいっちゃうんですよ。
今はまだOPENして一ヶ月なのでいいですが、これから忙しくなったら、そうもやってられないと思うんで、
ぜひ頑張って欲しいですね。

そして、夜、友人に誘われて行ったディナーが、これまた鉄板焼「BOWZ」
まさか一日2回も鉄板焼を食べることになるとは、なかなかない経験です。
BOWZのシェフも、もちろん大黒出身です。
こちらの鉄板焼は、平蔵とは少しスタイルが違い、
鉄板で焼いたものを皿に盛っての提供でした。
調子に乗って前菜の写真をバチバチ取っていたら、カメラの充電がなくなり、あえなく撮影断念。
皿に盛られた鉄板焼は、見た目はとてもセンスが良いのですが、
でも、「鉄板」で焼いているのか、キッチンで作って出しているのか、皿だけ見たらわからず、
もっと「鉄板」を前面に出してもいいのでは?とも思いました。
これ、サイドディッシュの「豆腐ステーキ」

もちろん鉄板で焼いてるのですが、これだけみたら、鉄板焼やさんで出てきたって感じしませんよね?
鉄板焼といえば、焼いたのを目の前の皿に載せて食べるのが主流で、
「盛りつける」というのは、あまり見たことがなかったので、
そういう意味では、「進化した鉄板焼」と言えるのかもしれません。

さてさて、翌日は土曜日。
ハーフムーンベイというところにある「ゴエモン」というお店に行ってきました。
立地も店の雰囲気も、クライストチャーチの「KENZO」みたいな感じ。

そして、この店は、オーナーシェフこそ日本人でしたが、スタッフもお客さんも、みんな中国人でした。
(ちなみにKENZOは韓国人ですが)
ここのメニューにある「鉄板焼ランチ」という代物。
それだけだったら注文しなかったのですが、英語の説明を読むと
「Cook at your table」って書いてあるんですよ。
ちょっと気になる。。。。
ってことで、昨日昼も夜も鉄板焼だったくせに、またもや鉄板焼を注文してしまったのでした。
そして、でてきたのがこれ。

本当に、生の具材が鉄板にのっている。
下から固形燃料で焼くんですが、半分焼いてひっくり返したあたりで、あえなく燃料が終了。
「すみませーん。火がなくなりました。」
ただでも焼きあがるのを待っている間に、ダンナの幕の内弁当はどんどんなくなっていくのに、
私の鉄板焼は、キッチンまで下げられていってしまったのです。。。
やっと出てきた私の鉄板は、固形燃料を足すだけではなく、鉄板自体が熱々になっていて、
「ジューーー」ってすごい音なのはいいんですが、もうすっかり火が通ってしまって、
これなら固形燃料の追加はいらない感じでした。
最終的には、食べている間に肉にはどんどん火が入り、最後には、かなりカリカリな感じになってしまいました。
この「テーブルで自分で焼いて食べる」というのは、とってもいいアイディアだと思うんですが、
全部乗っけてくるならば、ちょうど全部焼ける頃に固形燃料がなくなるように調整するか、
もしくは、自分で載せて自分の好きなペースで焼けるようにしないと、一気に焼きあがって、そのあとは焦げるだけ、という残念な結果となってしまいます。
でも、アイディア賞ですね。
もうひとついうと、出てきた時の鉄板の「ジュージュー」はたいしたもので、おかげさまで、相当ハネがあがるのです。
汚れたら困る服の人もいると思うので、この辺もう一工夫欲しいところでした。

さて、ごえもんのシェフが大黒出身かどうかは分かりませんが、
もうひとつ、大黒出身者がオーナーの店「禅」に行ってきました。
ここ、うちから徒歩5分なんです。
ここは、超ベタな超日本なものを飾ってるんですが、それがうまく言えませんが、「近未来的」なんですよ。
これを超ダサいと思うか、超カッコいいと思うか。
少なくとも、ニュージーランド人は、これを超カッコいいと思ってますよ。
いついっても、大繁盛。
内装もすごいんですが、なにがすごいって、ここの皿。
テーブルに大きすぎてのらないくらいですよ。
枝豆とか、お新香とかが、直径20センチくらいの皿ででてくるんですよ。もうびっくり。
ちなみに、これは、刺身盛り合わせ。

目で楽しませる。しかも料理でじゃなくて、皿で。
このほかにも、まわりのテーブルにはお城とか盆栽とか、すごいのいっぱい出てました。
ま、ここは言うなれば「テーマパーク」みたいなもの。と私は思っています。
日本には、こういう、「何かをテーマ」にしたレストランって結構あるじゃないですか。
でも、ニュージーランドには今までなかった。
つまり、「ニュージーランド初の日本テーマパークレストラン」とでもいいますか。
まあ、一回行ってみてください。田舎もんは腰ぬかしまっせ。(私のこと)
そして、オークランドすごい。とまた1人感動しきりなのでした

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