哀愁の予約台帳


悲しい話なんですが、まあ、とにかく、毎日暇です。
新しいスタッフ達は「なんでこんなに暇なんでしょうね」とか、
「今日は忙しくなるといいですね」と言いながらも、
暇なTATSUMI しか知らないので、
今は、ただの「忙しくない店」でしかないのでしょう。
でも、前の巽を知っている、私や、クライストチャーチから一緒に来たスタッフは、
前の巽がどれだけ忙しかったかということと比較をしてしまうので、
今の現状を見ると、これはもう、ただの暇なのではなく、
虚しさや悲しさや、哀れさすら感じてしまい、異常事態にも近いほどの感覚を覚えているのです。

予約台帳を読み返してみると、
何月であっても、予約のない日はほとんどない上、
週末は、ほぼ予約で満席になるほど。
特に、12月~2月に関しては、
平日だか週末だか分からないほど多くの予約を受けていました。
この前のブログでも書きましたが、
今年は5人しか来なかったクリスマスイブも、
クライストチャーチでは予約だけで50人。
ウォークインもいれたら、100人近くの来店があったのです。

今年も、クリスマス用に、チョコレート100粒を用意していたのですが、
28日にもなるというのに、まだ半分以上残っています。
年内に全部配り終わればいいのですが。。。

予約台帳を見ながら、過去の栄光を思い出し、
スタッフと一緒に、「忙しかった頃」の懐かしい話をするのです。
なんと虚しく、寂しい光景でしょうか。

あの頃は忙しかったね。
23時に帰れることななんて稀だったよね
夜中の1時までランチョンマットを100枚拭いたりしてたよね
ワイングラスが足りなくなって慌てて洗ったりしてたよね
折っても折っても紙ナプキンがなくなったよね
おしぼりが洗濯機に入りきらなくて、昼と夜で2回もまわしたりしてたよね
入りきれないお客さんが、待ちきれなくてウェイティングバーで食事したりしてたよね

などなど、まるで、別れた恋人との幸せだった日々を振り返るような遠い目をしながら、
二人でクライストチャーチ時代の巽について思い出を語り合うのです。

そして、最後には
「また、あんな日は来るんだろうか」
となります。

クライストチャーチの時には、なんにも考えなくても、
気づいたら繁盛店になっていたので、
そういう意味での苦労はほとんどありませんでした。
でも、オークランドでは、それでは駄目なようです。

この暇さと言ったら、まるで自分が透明人間になって、
外を歩くお客様から見えていないのではないか?
とすら思います。

ランチタイムに、隣の店が溢れんばかりに満席なのに、
巽には1組もお客様が来ないのはなぜでしょうか?
値段だけの問題ではないはずです。
知名度?広告?値段?内容?
そのすべての点において足りないのだと思います。

昨日友人から
「クライストチャーチにいたほうが良かったんじゃないの?」と言われました。
そんなの、はじめから分かっています。
クライストチャーチで再OPENしたら、
レストラン不足が後押しし、以前の繁盛していた巽よりも更に繁盛したことでしょう。
でも、それが分かっていてオークランドに来たのですから、
「クライストチャーチに残ればよかった」と、
一瞬でも考えたら負けなのです。

年内2ヶ月の営業での反省点を、
来年からの営業に、いかに生かせるかが、
今後のTATSUMI の将来に大きく関わってくると思います。

商売人としてはダメかもしれませんが、
私達は、別に繁盛しなくてもいいんです。
家賃が払えて、人件費が払えるだけの収入があれば、
あとは、おいしい料理をだして、良いサービスを提供して、
お客様が喜んでくれれば、これがレストランの醍醐味です。
もちろんその上で、繁盛したら、それに越したことはありませんが。

年始は1月1日~8日までお休みをいただきますが、
今年は、遠出するほどの軍資金もなく、
オークランドから車で3時間以内のところへ旅行に行くことにしました。
ダンナは腰痛持ちで、車の運転は極力したくないのです。
旅先でリフレッシュして、来年からまた頑張ります。

 

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