朝10時発のロマンスカーは新型車両。
たったの1時間半の旅なのですが、やっぱり電車の旅には「駅弁」が必需品ですよね。
みんな同じことを考えているのか、車両には買い物袋を持った人達がたくさん乗り込んできます。
ロマンスカーの新型車両は、景色を楽しめるように大きな窓になっていて、車内がとても明るいんです。
そして、座席もぐるっと回せば4人で向かい合わせに座れるようになってますので、
それだけの面積をとっているため、足元が広ーい。
いいな。飛行機もこれだけ足元に余裕があれば、言う事ないんだけどなぁ。

出発早々、あちこちで酒盛りが始まり、ロマンスカーのお姉さんに、酒やら焼酎やら注文しています。
ボトルで買って、コップはレンタル。町田を過ぎるころから、車内のあちこちで大盛り上がり。
こんなに出来上がっちゃって、箱根着いたらいったいどうするんでしょうね?

さて、箱根湯本に到着。到着後はすぐに箱根登山鉄道に乗り換えです。
目当ては宮の下の富士屋ホテル。
急勾配を上るため、スウィッチバックを繰り返しながら、ゆっくりと進んでいきます。
車窓からの眺めは、緑一色の山の風景。マイナスイオン全開ってかんじです。
さて、宮の下に到着

ここから箱根富士屋ホテルは徒歩5分程度。
入り口には、まるで東京の高級ホテルのような従業員が立っています。
さすが富士屋ホテル。

和洋折衷の歴史ある建造物に、箱根の歴史を感じますね。
レストランの予約の時間まで、まだ時間があったので、庭を散歩。

レストラン「ザ・フジヤ」はフランス料理のレストランですが、ランチタイムはカレーが有名です。
立派なホテルなので、何を着て行こうか迷いましたが、
「旅行者ばっかりだし、カジュアルでいいでしょ」という母の一言により、
歩ける格好、つまりカジュアルな服装で行ったのです。
ところが、レストランに一歩はいったら、なんてこった、カジュアルなお客さんはおらず、
みな着飾っているじゃありませんか。
唯一わたしたちくらいカジュアルなご夫婦は、ゴルフ帰りみたいな服装でしたが、
完璧に普段着なのは私たちだけ。恥ずかしい~。
しかも、まわりを見渡すと、みんな2種類ある5000円のランチコースのどちらかを注文しているのですが、
私たちの目当ては2400円のカレー。
服装で判断するわけではないでしょうが、「やっぱり」と思われそうなのが嫌でした。
それでも、カレーのコースもセットメニューも注文せず、「単品のカレー」をオーダー。
ダンナはカレーと一緒に生ビールを、私はカレーの前にコンソメスープを注文しました。

料理が出てくるまでの時間、服装も頼んだ料理もまわりよりも見劣りがする私たちは、なんとなく居心地が悪い。。。
ま、そんなこと気にする必要はないんですけどね。だって、メニューにカレー単品があるんですから。
さて、待っている間に出てきたカレーの薬味セット。
きれいな寄木造の器に入っています。

レストランの天井一面には、花と鳥が描かれています。

さて、出てきたカレー。私はビーフカレーで、ダンナはカツカレー。

あれ?カツはいわゆるトンカツではなく、衣をつけて焼く「カツレツ」。さすがフレンチレストラン。
私は普通のビーフカレーですが、一口食べて「あれ?」
失礼ですが、巽のカレーの方が美味しい。
巽のカレーは、世界各地でおいしいものを食べている大企業の方々からも「ここが一番おいしい」と絶賛されるほどの逸品。とにかくリピーターが多いし、まかないで食べても本当に美味しい。
なので、巽のカレーと比べるつもりはありませんが、歴史のある手間をかけたカレーである富士屋ホテルのカレーは、イメージからして、とても深い味わいの、ハヤシライスのような濃い色のカレーだと勝手に思っていたのです。
が、こちらのカレーは思っていたよりも色がオレンジ系。見た目から不安がよぎったのですが、食べてみると、随分バターが多く、インドカレーの「バターチキン」にも似た味。
私たちは、インドカレーが好きでよく食べにいくのですが、このインドカレー味の洋食のカレーの位置づけがどうにも中途半端でした。あとは、高級すぎて、私たちには理解できなかったのかもしれません。カレーは本来、庶民の味ですから。
でも、多くの人が絶賛するカレー。私たちには巽のカレーがスタンダードになってしまっていて、他のカレーが自分たちの「家庭の味」とは異なるので、違和感を感じたのかもしれませんね。

実は、新宿中村屋のカレーも有名で、そこにもカレーを食べに行きました、1食1300円。
洋食のイメージの中村屋が、なんと「インドカレー」を提供しているのです。しかも、これが意外に美味しかったのですよ。
なので、闇雲に他のカレーを否定するつもりはなく、美味しければそれでいいのです。

さて、話はそれましたが、この富士屋のカレーを一口食べたとき、私は、瞬時に「これはやばい」と思いました。
というのも、うちのダンナは、期待していた料理がはずれると、非常に不機嫌になるのです。
恐る恐るうかがってみると、すでに不愉快な様子。
しかも、カレーの前にオーダーしていた私のコンソメスープが忘れられていて、来なかったのです。
「カレーの前にコンソメスープを注文していたのですが」というと、
「失礼いたしました。カレーをすでに出してしまっているので、今スープを出すと、”お食事前のスープ”ではなくて同時に召し上がっていただくことになってしまいますが、よろしいですか?」と言われました。
仕方ないですよね。もうカレーが来ちゃってるんですから。
それでもダンナは不機嫌。
「カレーの前にスープをって言って注文したんだから、カレーを一度下げてからスープを出すべきだ」と主張。
まあ、言いたいことは分かりますが、別に順番なんてどうだっていいじゃないですか。
ってことで、あとからスープが来ました。
と、このコンソメスープ事件で、すっかり私は気づいていなかったのですが、
実は、「カレーと同時」で注文していたダンナの生ビールも忘れられていたのです。
なんてこった。

食後にウェイトレスが来て「コンソメスープはこちらの手違いでしたので、食後にアイスクリームかコーヒーをサービスさせていただきたいのですが、どちらがよろしいでしょうか?」と言ってきました。
ところが、ダンナはすかさず「結構です」とお断り。
私は、このときにはまだ、ダンナのビールが出てきていないことに気づいていませんでした。
無料でいただけるものを断るなど、店側にしたら、「よっぽど怒らせた」と思うか「感じの悪い客」でしょうね。
その場にものすごく嫌な空気が流れました。
と、そのとき、「あれ?ビールもう飲み終わったの?」と、ダンナの前にビールのグラスがないことにやっと気づいた私。
そこでダンナは「ビールこなかったよ」って。
おい!いまさら言うなよ!
どうして、私のコンソメスープが来なかったときに「ビールも来てないよ」と一言わなかったのでしょうか。
きっと、カレーが予想以上に口に合わず、さらにスープが忘れられたことにより、ダンナにとってこの店はもうどうでもよくなってしまったのでしょう。
そして、無料のアイスやコーヒーをもらえば、それを受容するようで嫌だったのでしょうね。
気持ちは分かりますが、そのせいで、場はますます気まずい空気が。。。
ウェイトレスはあわててマネージャーに報告。
そこでやってきたマネージャーの申し訳ない顔が秀逸でした。
いや、これは嫌味ではなく。プロだという意味です。
彼の申し訳ないとお詫びする顔を見たら、もう許すしかないということです。
っていうか、最初から別に怒っていたわけじゃないし。
ちなみに、中村屋でも、生ビール(大)を注文したのに(小)が出てきたんですよ。
私たち、こういうのにあたる運命なのかもしれませんね。

さて、そういうわけで、マネージャーさんは、私が注文したブドウジュースを無料にしてくれるということになりました。
ま、私だったらコンソメスープも無料にするな。でも、まあこれはお金の問題じゃないので別にいいのです。
どれだけ無料にしてもらっても、満足できなかったという結果に変わりはありません。
巽でも、なんらかの問題があって「お詫び」のために、割引したり無料にしたり、サービス券をあげたりすることってありますが、それって「満足することができなかったお客様」に対しては、根本からの解決にはならないということを身をもって体験しました。そして、唯一の救いが、マネージャーのあの本当に申し訳なさそうな顔。
そういう意味では、マネージャーはさすがでした。
彼のおかげで不愉快な気分も多少和らいだと思います。

しかし、気になったのは、オーダーミスをしたウェイトレスは、最後まで私たちのテーブルに来なかったということ。
対応をしたのは、カレーを持ってきたときに、私に「コンソメスープきてないんですけど」といわれたウェイトレスでした。
どうしてかな?巽なら、オーダーミスが発覚した時点で、そこのテーブルのオーダーを取ったウェイトレスがお詫びに行って、その後も最後まで対応することで誠意を見せます。
もちろん、状況によっては、本人ではなく、上司がお詫びをしたほうが効果的なこともありますが、
別に「あんなオーダーミスするウェイトレスは外せ!」とかいって怒ってるわけじゃないし。
帰る時も、そのウェイトレスとすれ違ったのですが、普通に笑顔で「ありがとうございました!」と言われました。
あれは、オーダーミスがあったこと知らされていないんじゃないかな。
まあ、ミスが原因で仕事に臆病になることもあるので、仕事が終わってから言われるのかもしれませんね。
でも、わたしはやっぱり、オーダーミスをした人が責任をもって対応するのが誠意だと思うんだけどな。
ま、そのへんは経営者の考え方の違いなのでしょうね。
最後にマネージャーがお詫びをするのは当然として、途中でカレーを持ってきたウェイトレスなんて、全然関係ないのにかわいそうに。
オーダーミスをしたのはバイトで、彼女は社員だったとか?

こんな感じで、もやもやとした思いのまま、「箱根富士屋ホテル」を後にしたのでした。
宮の下駅から、また箱根登山鉄道に乗り強羅駅まで行き、そこからケーブルカーに乗り換えです。

さて、ケーブルカーの終点は早雲山。
宿はここから徒歩3分です。が、まだ時間があるので、
ロープウェイで大涌谷まで行ってから、また早雲山に戻ってくることにしました。
というのも、明日は天気が崩れるかもしれないので、今日のうちに大涌谷にいっておきたかったのです。
今日は曇り。目的の富士山は果たして見えるのでしょうか?

大涌谷で黒タマゴ ⑥

 

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