NZの医療システムは、日本とは全然違います。
もし、病院に行こうと思ったら、まずは、近所の「GP」と呼ばれるお医者さんのところに行きます。日本でいう、「診療所」的な。
とりあえず、一通りの病気やケガはそこで診てもらうことができて、もし、専門医が必要な場合には、そこから、紹介状をもらって、スペシャリストのところへ行きます。
なので、例えば、蕁麻疹でも、鼻づまりでも、足の捻挫でも、とりあえずはGPへ行くのです。

このシステムの良いところは、日本みたいに、病院で長時間待たされる。という現象が起きにくい。ということです。
予約をした時間に行って、診察は大抵15分~20分間隔。
受付から支払いまで、1時間もかかりません。
また、「これって、何科にかかったらいいんだろう?」みたいな時でも、気にせずに行くことができます。
反対に、良くないところは、「明らかに耳鼻科」と分かる病気でも、まずはGPへ行かないと、専門医に直接行くことはできない。ってこと。
一度で済まないので面倒くさい。
でも、専門医にかからなければいけないような病状でない場合には、GPで済むことも多くあります。

正直言って、日本もこのシステムを導入すれば、医者不足だの、病院の待ち時間だのが、だいぶ解消されると思います。

で、そのGPですが、いわゆるビジターとして診察を受ける場合と、その病院にちゃんと登録しておく場合とで、診察料が変わります。
これは、その土地土地によって金額は異なり、同じオークランドでも、町の中心部と、ちょっと離れたところでは、値段が全然違ったりします。
ちなみに、クィーンズタウンの場合、

一般 $180
NZ居住者 $100
GP登録者 $60

こんなに値段が違うんです!
まあ、「一般」の人の場合、ほとんどが観光客なので、海外旅行保険で賄えますからね。
GP登録をしておけば、なんと、一般の人の3分の1の価格で受診できるのです!
(とはいえ、$60って決して安くないけど)

日本と違って、NZには国民健康保険のようなものはありませんから、基本「実費」です。
私は、個人で健康保険に加入していますが、GPは適用外です。
GPも含まれる保険もありますが、値段が高くなるので、1回$60の自己負担は覚悟の上です。
専門医に行くと、本当に診察は高額で、何百ドルは当たり前ですから、私は、専門医以上の診療が適用となる保険に加入しているのです。

当然、オークランドでもGP登録していたのですが、最寄りの病院で、空きがある先生に登録をしました。人気のある先生は、空きがなくて、新しい先生になることが多いのですが、誰かの紹介があれば、登録できたりもします。最寄りの病院にGP登録の空きがなくて、わざわざ遠くの病院で登録をする人もいたりします。
それで、オークランドの時は、インド人の先生だったのですが、結局私たちは、いつも、日曜日に、「時間外診療」で病院に行くので、自分のGPの先生には実は会ったこともなく、その病院の当直のお医者さんに診てもらっていたので、いつも違う先生でした。
お店の休みが毎週日曜日だったので、仕方ありませんよね。

そして、今回は、毎週月曜日がお休みなので、「毎週月曜日に出勤している先生」にGP登録をしてもらおうと思ったのです。
さらに、休みの日に病院に行くなら、わざわざクィーンズタウンの街中まで出てこなくても、もっと家の近くのGPで登録したらいいんでは?と考えました。

そこで、GPを調べてみると、友人のお勧めの先生が、アロータウンの病院で、毎週月曜日を担当していることがわかりました。
アロータウンなら、家から車で10分だし、街へ行くよりもむしろ良いかも。
と思って、早速アロータウンの病院に、GP登録をしたい旨を伝える電話をかけたのです。

すると、受付の人が言うのには、「Queenstown Medical Centre」「Arrowtown Medical Centre」「Remarkables Medical Centre」は、同じ系列なので、どこの病院で登録をしても、同じように3つの病院でGP登録患者として診察を受けることができるというのです。

へー!それは便利!

ということで、その日は街へ行く用事があったので、Queenstown Medical Centre へ行って、GP登録をしてきました!

ところが、もらった受付カードを見てみると、私のGPとダンナのGPが、違う先生の名前になっていて、しかも、私の先生はともかく、ダンナの先生は月曜日お休みの先生だったのです。
そこで、受付に行って、「毎週月曜日に診察が受けられる、同じ先生にしてもらえますか?」と聞いてみました。

すると「あ、GPの先生の名前は気にしないで。便宜上、ドクターの名前を割り振っているだけだから、3病院にいるどの病院の、どの先生の診療も、GP登録患者として受診できるから、好きな日に、好きな病院で、好きな先生を予約して」というのです。

へーーーーー。
GP登録って、確かに病院に登録するけれど「担当医」だと思っていた。
ここの病院に登録するだけで、医者は自由に選べるんだ。
オークランドで私が登録していた病院と全然違う。
確かに、いつもGPとは違う先生に見てもらっていたけれど、それは、予約なしで受診する休日診療だったから。
ちなみに、クライストチャーチでも、GP登録していたけれど、担当医は決まっていて、たまにその先生が休暇だったり、忙しくて予約が取れなかったときだけ、違う先生に見てもらってました。

病院の予約は、基本、オンラインで受け付けていて、それぞれの病院、それぞれのお医者さん、希望の日時などで、空き状況を検索できるようになっていて、それで、自分の都合に合わせて、好きな日に、好きな病院で、好きな先生をブッキングできるシステム。
例えば、「A先生が良いんだけど、今日は、クィーンズタウンじゃなくて、アロータウンで診察だから、アロータウンを予約しよう」とか、「いつもはA先生だけど、どうしても明日診察してほしいので、B先生で予約しよう。」とかができるってこと。
なんて自由なんだ!
もしかしたら、これって、もう普通のことなのかもしれないけど、少なくとも、私が行っていたクライストチャーチの病院と、2つのオークランドの病院はこうじゃなかった。

いやー。便利なシステムだ。

そもそもが、英語が達者でない私たちが、電話じゃなくて、オンラインで予約できるってのが、また良い。
空き状況も電話じゃなくて、自分の目で確認できるので、プランも立てやすい。

病院に行くのが億劫で、クィーンズタウンに来てから10カ月もたった今、やっとGP登録完了。
これで、また1つ、クィーンズタウンの住民になった気がしたのでした。

 

 

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